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補習 4
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雪の補習が始まってから今日で一週間。
放課後に補習を受けて、帰ってからは俺と勉強をする。
テスト前という訳でもないが、全教科赤点はまずい。
小テストは丸が増えて来ているらしいが、俺からしたらまだまだだ。
「おい、ここさっきも間違えただろ。」
問題集を指さした。
「もう疲れた~爽ちゃん休憩しよう?」
白い頬を机にくっつけ、拗ねたような表情をする雪。
勉強を始めてもう少しで30分が経つ。
そろそろ雪の集中力が切れる頃だ。
「仕方ねえな。……コンビニにアイスでも買いに行くか?」
「行く!!」
素早く起き上がる雪の目はさっきとは打って変わって輝いている。
喜びながら階段を降りていく雪を後ろから眺める俺。
まあ、アイス食ったら勉強するんだけど。
そのことは黙っておこう。
手のかかる生徒を受け持った俺は、静かに玄関の扉を閉じるのだった。
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