アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
27頁
-
「っすよねー。いくらなんでもそりゃ無いっすよね。すんません」
「まじでバカ言うなって……。あーあー、変な想像しちまった」
唇はヒクヒク、喉はガラガラ、指先はベトベトし、心臓はバクバク。
頭に浮かぶは昨日の現実。
想像なんかじゃない。
「……す、すまん。手ぇ洗ってくるわ」
とてもじゃないが動揺を隠し続けることができず、返事も聞かずに飛び出した。
◆ ◆ ◆
トイレを済ませ、手を洗い、ついでに冷や汗まみれになった顔もさっぱり洗った。
「大丈夫……大丈夫だ。まだバレてない……バレてない……」
これからあいつと友達として過ごしていくなら、いつかはカミングアウトしなくてはならないだろう。
分かっている。
そうは思っていながらも今はまだバレたくない。
願わくは、当たり障りなく、徐々にだろう。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
27 / 96