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03> 初対面なのに3
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トントン。
ドアを静かにノックする。
「どうぞー」
と、中から男らしき人の声。先ほど聞いた、北村さんの声である。
ガチャン。
控室のドアを開けた。
そこには、隆明さんがいた。サイン会の時とは違って、メガネをかけていた。
「あ、きてくれたんだ。 ありがとうね」
隆明さんが微笑む。そして、立ち上がって、僕を奥に勧めた。
「あっ、はいっ! 用事はなんでしょうか?」
僕が聞くと、隆明さんはゆっくりと近づいてきた。表情は、微笑したままだ。
そして、僕の耳に低く囁いた。
「あのね。 君の身体を観察したいんだけど……いいかな?」
「はぁぁぁあ!? 身体の観察って!!」
つい、言葉が荒くなってしまった。それに、大声を出してしまった。情けない、僕……。
「そのね、ゲームで男の身体を書くんだけど……自分の身体じゃ限界があって。 ほら、見えないところとかあるでしょ? 君の体格がちょうどよかったから……だめかな?」
身体の観察って……えぇ、おかしいだろ。僕の身体とかみてて面白いのか? いや、でも、太ってはないし、それなりにルックスもいけるって言われたことあるし……。
結論。隆明さんの頼みとか、断れませんっ!
「あ、はい。 わかりました。 あの、どこらをみるんですか?」
「そりゃ、ペニスとかアナルとか?」
淫語さらっとつかいすぎーっ!! さすがに、男の口からそんな言葉がさらっと出るというのは……。まぁ、でも、エロゲのイラストレーターだしな……当たり前なのかな。
「え、じゃ、僕、脱ぐんですか?」
「ん。 そーゆーこと」
え、いや……そりゃぁ無理ですよっ!!
観察ってことは、絵に描かれるんだよな。見られるんだよな。たまに触られたり…するのか?
じっと見られて、もしものもしも、勃っちゃったりしたらっ! どう誤魔化せばいいんだろう。ホモじゃないのに、男に見られて勃つなんてこと……ないよな?
「分かりました……」
勝手に僕の口がOKをした。
ええっ、僕はそんなこと思ってないぞ!? やっぱり、俺は、北村さんには逆らえないのかもしれない。恐るべきエロゲのイラストレーター。
「じゃ、脱いでね。 ……それにしても、君みたいな美形がエロゲーム好きなんて、珍しいね」
僕が脱いでいると、隆明さんはそういってきた。
「え、あ。 隆明さんの絵が好きになって……それからハマりました」
そう。最初はエロゲなど好きでもなかったのだ。もし、北村さんの絵がなかったら、今もエロゲなど見ていないだろう。僕は、エロゲで北村さんの絵を見ているだけに等しいかもしれない。
そして、顔を赤らめながら、最後の一枚のパンツも脱ぎ、一糸纏わぬ姿となった。
自分でOKしたけど、これ……。
恥ずかしすぎるーっ!! 死ぬーっ! てか、初対面の人に裸体みせるとか、普通ないよな。
僕は、自然に、手で自分のムスコを隠した。
「へぇ、そーなんだ。 って、ちょっと」
僕が手で隠すのをみると、隆明さんはまた僕に近づいてきた。
「往生際悪いなぁ。 もう、さらけ出しちゃいなよ?」
と、囁いた。なんだか、エロゲみたいな展開だ。もし、そうだとしたら、僕って女だよな。
そんなことを考えていると、北村さんが、僕の耳にふっと吐息をかけてきた。
ビクッとなる。
僕は、耳が弱いのかもしれない。もし、僕が女だったらのことだけどね。
恐る恐る北村さんをみると、爽やかに微笑んでいた。
その微笑みに負けて、手を開けた。それに、早く終わらせたい気持ちもあったし。
そしてびっくり。
僕のムスコはなぜか、空高く天井を向いていたのだ。
「え、あ……」
かぁぁっ、と顔が赤くなっていくのがわかる。
やばい、 勃った。嘘だろ、嘘だよな。嘘だと言ってくれ。
「あれ? 勃っちゃったか。 ま、いーや。じゃあ、スケッチするね」
いや、ま、いーや。じゃねーよっ!! 北村さんんっ。
北村さんは、なにもなかったかのように、画用紙に僕のムスコを描き始めた。
それが妙にうまくて、なおさら恥ずかしい。
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