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03> Addition Story
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なぁ、亮太。今日はさ、俺の昔の話をしようと思うんだ。ちょっと長いけど、聞いて欲しい。
お前さぁ、高校の頃のこと、覚えてるか? そう、亮太が高校生の時のこと。その時のクラスメートに、北村 隆(きたむら りゅう)って奴、居たの、覚えてるか。
もしかしたら、もうこれでピンと来たかもしれねぇけど、俺さ、そいつなんだよね。
そうそう。俺って、腐男子でさ。すっごい虐められてたんだよね。「キモい」とか、散々言われたよ。辛くて堪らなかったなぁ、あの頃は。
そんな時にさ、俺を助けてくれた奴、誰か知ってる? そいつさ、高橋って名前だったんだよね。そう。高橋 亮太。
俺が虐められてた時にさ、「てめぇら、なにしてんだっ!!」っていきなり飛び出して来てさ、「人の趣味なんて個人それぞれだろ? そういうのが好きな奴だって、いるんだよ!!」って、凄い剣幕で苛めっ子を怒ってくれたよね。
でもさ、やっぱり俺もお前もあいつらの暴力には勝てなくて、ボコボコにされたっけ。それでも、お前は笑顔でさ、「お前はお前なんだからな? 自信もてよ」って言ってくれたよな。今、思えばよく分からない感情なんだけどさ、そん時に、なんかすっごいお前が好きになったんだよな。
でさ、ずっとお前にお礼言おうと思ってたけどなかなかいい出せなくてさ、そんな時に、ちょうどお前ん家、離婚したらしくて転校してったじゃん?
俺さ、悔しくてさ。ずっとそこら辺、探し回ってたんだよね。でもさ、後で聞いた話じゃ、あの後お前、県外行ってたらしいじゃん。そりゃ、会えるわけないよな。
それでも、俺は会いたくてさ。
色々、頑張ったんだよね。友達に聞き込みしたりとかさ。元々、お前はクラスの人気者だったから、苛めっ子に逆らっても、友達は居たんだよな。
でも、結局無理だった。
それでさ、俺が逃げたのがネットゲーム。それも、たちの悪いエロゲだった。それでさ、いつだったかな……。確か、大学入学したくらいにな、すげえ上手い絵師の絵に出会ったんだ。それの男役の絵が、お前に似ててさ、久しぶりにお前を思い出してさ、懐かしくなってさ。そん時、俺上京しててさ、苛めっ子の居ない大学にいたんだよね。
俺さ、それから、ゲームの絵師になろうって決めたんだよね。エロゲに配属されたのはちょっと残念だったけど。本当は、少年系が良かったんだけどな……。まぁ、女子描くのが得意だったからなー、仕方ないか。
でもさ、俺がお前と再会できたのって、エロゲがあったからなんだよな。ははっ、なんか口に出してみると、気持ち悪りぃな。でも、事実、そうなんだよな。
俺さ、サイン会ん時にびっくりしたんだよ、なんで、こいつがここにいるんだよ、ってさ。それで覚えてるかなって期待してたんだけど、やっぱ忘れてたな。ガッチガチになって、憧れですっ!! なんて言ってくれて。忘れられてたのはちょっとショックだったけど、そう言われてすげえ嬉しかったんだ。
それでさ、俺ら今付き合ってるじゃん? それってさ、俺すげぇ嬉しいんだよな。お前とずっと一緒になりたかったから。だからさ、あん時、本当は初対面じゃなかったんだぜ?
それからさ、お前は俺が憧れだっていったけどさ、本当は、俺が何年も前からお前んこと、憧れてたんだぜ?
ん……それだけ。長かったか、すまねぇな。まぁ、いーじゃねーか、たまにはさ。
ん? ベッド? なんだよ、今日は嫌に積極的じゃねーか。
まぁな、たまには騎乗位もいいかもな。じゃあ、いくか。
――俺さ、お前……亮太のことずっと愛してるから。
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