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10> 卒業式5
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ビクッとする。
目の前に、先輩の顔があった。なんか、超かっこいいんですけど!? じゃなくて。
「な、なななんですかっ!」
つい、無愛想な言い方をしてしまう。あぁぁ……わざわざ来てくれてるのに。あ、もしかして、部活の後輩の家を回ってるのか? ……て、そりゃないか。後輩とか、30人くらいいるだろうし。……うん、無理だ。
「ははっ、お前、卒業式の時くらい、俺に優しくしろよなー、いつもそうやって冷たくしやがってよー」
先輩は、ぶちぶちいいながらも、俺の頭を優しく撫でた。俺の好きな、大きくて暖かい手だった。つい、気持ち良くて目を細めてしまいそうになる。
「うるさいですっ!! てか、なんでいるんですかっ?」
やっぱり素直になれないまま、一番疑問だったことを聞いた。
すると、先輩は戯けて笑う。
「えー? 俺の可愛い後輩ちゃんがなんか寂しそうに俺の方みてたからさー、俺にかまって欲しいのかなーって思ってさ」
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