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お泊まり会2
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【千秋】
生放送の動画は数々やってきた
ゲーム実況もかなり頑張っているけれど、何度やっても生放送はそれなりに緊張する俺たち
「はい、皆さんこんばんは!ハルです!」
「ナツオだぞw」
「シュウですよろしく」
「どうも、トーヤですこんばんは!」
それぞれの挨拶も慣れたもんだが、そうは言っても表舞台にはあまり出ないこともあって、カメラの前では普段よりも大人しくなる
それはみんな同じで、いつもはよく喋るナツオでさえも静かになってしまうほどだ
陽人「えっと、今夜はナツオの家で鍋パーティーをしまーす」
冬弥「こういうのは学生以来ですが」
千秋「え、お前学生時代って鍋パーティーなんてやってたの?」
ついいつもの癖で声色が一瞬変わったが、ここはうまく切り抜けないと変に思われてしまう
夏生「あれだろ?林間学校とかそんなレベル」
すかさずフォローする夏生
ナイス!
なのに冬弥ときたら、
冬弥「や、なんか高校のクラブ活動で集まった時かなぁ」
だからぁ…そこははいそうですくらいにしとけよ…
微妙な空気が流れるも、2人のおかげでなんとか話題がそれた
コメントも、特に荒れることもなくほのぼのとした内容だったが、初めて聞いた俺としては納得いかなかった
単なる鍋パーティーならね?
当時の冬弥はやっぱりモテてた
強制だったのでクラブには入っていたが、殆ど幽霊部員だったはず
だから、冬弥がそんなパーティーに参加したことがあったなんて知らなかったし、聞いたことがなかったんだ…
複雑な気持ちを抱えたまま、なんとか繋いだ一時間半
終わった頃には23時を過ぎていた
「それじゃあ皆さんおやすみなさい!」
シメの言葉で無事終了し、片付けを始める俺たち
複雑な思いを秘めたまま、無言で皿を拭いていた
「千秋、なんか誤解してる?」
隣で同じく皿を拭いていた冬弥が顔を覗き込んだ
「べ、別に…」
そう言ってそっぽを向けば、その通りですと言っているようなもんだが、そんなことまで気が回るなら苦労はしない訳で…
そのまま片付けが終わった俺たち
解決しないままに、それぞれの部屋で休むことになったんだけど…
風呂から上がって、敷いてくれた布団を見ながらため息がこぼれた俺たち
「あのさ…千秋がそんな顔すると辛いから、ちゃんと話したいんだけど…いい?」
「…あ、うん…」
まだ半乾きの髪の毛を触りながら、冬弥が説明を始めた
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