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特別企画4
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【陽人】
冬弥の番になって、案の定千秋は席を立ってしまった
見たくないんだなと思いながら、淡々と冬弥のシーンを見る
元々が塩顔男子でポーカーフェイスな冬弥
演技もあっさりとしたものだった
しかも、失敗もなくさっさと終わらせてしまった
「おい、千秋はどこ行った?」
途中で席を立ったのを知っていた冬弥
多分、楽屋にでも戻ったんじゃないか?と返事をすると、ありがとうとだけ残して出ていく
なんだよ、俺の演技なんて興味ねぇってことか?
まぁいいけど
それにしてもこの企画、なんの意味があるのか本当に謎だった
こんなシチュエーション、誰得?
俺たちのファンが、こんなこと望むのかな?
つか、まるで見合いみたいな………見合い?
さっきからなんかおかしいと言うか、変な違和感があった
この企画を提案してきたという会社
この女性の父親がやっていた
そして、俺らのファンだと言う…………もしかして?
疑問に気づいた時、顔を覗かせた人物が近寄ってきた
そして、とんでもないことを言い出す
「いやぁ、今日はうちの娘の為にありがとう、大満足だよ!特にナツオくん、いいねぇ~」
満足そうに夏生を見るこいつは、この企画を提案した社長らしい
偉そうな髭を触りながら、娘だという女性を呼び寄せた
「やっぱりナツオくんが好きなのか?」
「うん///パパ、ナツオくんがいい」
「そうか、じゃあこれはもう………」
一体こいつらは何を言ってるんだ?
ナツオがいいって…お前ら頭湧いてんの?
しかも俺の目の前で、俺の恋人夏生を奪おうとしてんの?
プツン……何かが切れた
俺の夏生を選ぶ権利なんてある訳ねぇよな?
「はい、終わり!俺らそーいうのやってないんで!夏生、帰るぞ」
「陽人?あ、えっと」
「悪いけど、ナツオは君の彼氏にはならないよ?社長さんも、こういうことすんのやめてください!では失礼します!」
意味がわからない顔の夏生の手を取り楽屋へと向かった
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