アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
カミングアウト
-
【冬弥】
謝る意味を知らなければ、俺の不安はそこまで膨れることはなかった
千秋の様子がおかしいのは、きっと襲われかけたからだと思っていたのに……
突然の千秋の告白
「俺…あいつにヤられそうになって、嫌がってたのに………反応してた……ごめん」
その言葉の意味を理解するのに、俺の頭は停止していた
反応…って?
男なんだから、そういう箇所を触られればそれなりに反応はするということは理解出来る
だけど、恐怖が勝っていたあの場面で、千秋はその男から受けた行為に反応した……と言った
「それは、だって男だし、触られればそれなりに反応はするから…」
なんとかフォローしたくて平然と話すけれど、言ってる先から不安が押し寄せてくるのは何故なんだろう
自分の中で、何かがおかしいとわかっているからなのか……
「そう…なのかな?そうだよね?俺、きっとおかしくなってたのかな?」
しがみついて訴えるような千秋を見ていると、違うとは言えない俺もまた最悪だった
千秋………嘘だよね?
言いたい言葉を精一杯飲み込んで、俺は優しく語りかける
「千秋は間違ってないよ、男ってそういうもんだからね、だから、もう忘れよ?」
無理に笑顔を作る
昼間の演技よりも上出来だったに違いない
「ん、冬弥!良かった……大好き冬弥!」
素直にホッと胸を撫で下ろす千秋
それとは反対に、嫌な予感でいっぱいになってしまった自分
千秋………お前は俺だけのものでいてくれ!頼む!
祈りのような時間がのしかかってきた
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
46 / 172