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【冬弥】
泣きそうに俺を見る千秋
やめろよ、そんな目でみるなよ!
誤魔化すように、千秋の唇を塞ぐ
舌を奥へと絡ませ、息も出来ないほど口内をたっぷりと犯す
やめてと言わさない
俺を拒否しないで千秋…
どんなに無理強いをしても、俺のすることに抵抗しなかった
それどころか、千秋は俺を優しく包み込んでくれる
こんなにも優しいのに
千秋に優しく出来ない自分がイヤになる
ごめん…
たった一言なのに
愛し合った後も、不安は拭えなかった
千秋の心はどこにあるのか…
聞きたいけれど聞けない
怖い…………助けて千秋!
逃がさないと言わんばかりに強く抱きしめて離れない俺に、千秋は優しく抱きしめてくれた
こんな俺をずっと…
どうやら俺は、そのまま安心して眠っていたらしい
慌てて千秋を探す
ザーと言う音が、浴室から聞こえる
なんだ、シャワーか…
自分も浴びたくて向かう
中では、千秋のシルエットが悩ましく揺れている
この身体は俺の………
扉を開けると、少しだけびっくりした顔の千秋がいる
きゅっとシャワーを捻ると、さっきまでの湯気が引いていく
「千秋…」
濡れた身体を抱きしめると、千秋は無抵抗に俺に預ける
キスをしても嫌がることなく受け入れた
シャワーで火照った身体
ソープの香りが俺の欲望を再び呼び覚ます
俺はまた千秋を浴室で抱いた
身体を流し、リビングへ向かうも、どこかよそよそしい俺たち
当たり前の日常なのに、言葉を交わすことさえ出来ない俺たち
微妙な空気が流れても、お互いに何も言えなかった
お互いに寄り添って座るけれど、本当に一緒に居るのだろうか…
いつもの時間を取り戻したいのに、状況は何も変わらなかった
俺のした事を怒っているのだろう
なんとなく伝わる
「千秋、怒っているの?俺がしたことは最低?」
聞かずともわかるだろ?
そんな目で見ているように思えた
それなのに、千秋は責めなかった
それどころか、優しく抱きしめてキスをしてくれた
あぁ、俺はもう一緒にはいられないんだ
諦めるのは嫌だったけれど、これ以上迷惑をかけることは出来ない
俺の中で覚悟が決まる
千秋、愛してるよ…
その言葉を飲み込み、決心を固めた
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