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それでもいいよ
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【夏生】
俺もズルいから
陽人を責めるつもりなんてない
だからさ、そんな顔しないで?
千秋のことを考えているんならそれでも良かった
問題はそこじゃない
考えていることを隠そうとしていることが嫌だった
だから自分から言ったんだ
「千秋のことを考えてる?」
ストレート過ぎたのか、露骨にわかりやすい反応をされた
陽人のこういう所は意外と好きだと最近知った
でも内容によるけどね
「陽人、それならそれでもいいから隠さないで?」
へ?って顔がちょっとだけ可愛く見えた
なんて言うか、要するに陽人は素直だった
それはエッチの時もだけど
ま、まぁそこは置いといて…
「あの、変な意味じゃないけど、だからちょっと…学生時代思い出しただけ」
ドキッとした
俺の知らない学生時代のことなんて、普通に千秋のことを考えているよりも嫌だった
でも、あまり聞いたことがなかったから…興味が湧いてくる
そもそも3人はどんな学生時代を送っていたのか
と、言うより…
「千秋のこと、好きだったの?」
真っ直ぐに見て、陽人の気持ちを知りたいと全面にアピールする
隠し事なんて、たくさん無い方がいいに決まってる
陽人はやや怯んだものの、言葉を選ぶように話し始めた
気になる存在ではあったけど、それが恋なのか友達としてなのかわからなかったと…
ただ、千秋のそばには常に冬弥が居たことは間違いなかったようだ
陽人はそんな2人と3年間過ごしたんだ…
俺との時間よりも長く…
「千秋より、俺の方がいいって思ってもらえるように頑張るね?」
そう言って軽くキスすると、少しだけ悲しそうな顔をして……
「俺には夏生が一番って、ずっと前からなんだけどね」
ズルい陽人はこうして俺に魔法をかけていくんだ…
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