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知らなくてもいいこと2
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【陽人】
「お待たせ、千秋」
「うん、早かったな?夏生はいいの?」
美容院へ行くことと、さらには用事をお願いしていることを伝えると、それならゆっくりできるねと微笑む千秋…
ドキッとして、次に感じたのは…
「え、なに、陽人…」
「…え、あ、ごめ…」
気づいたら、俺は千秋の手に自分の手を重ねていた
恥ずかしくなって引っ込めるも、やってしまった事実は消えない
なんとも言えない空気の中、『お待たせしました』という店員の声で、ここが喫茶店だったという事がわかった
「ごめん、千秋…あのさ、」
言いかけた時だった
「…謝んないで、いいから、それよりも話ってなに?」
店内はそこそこ混雑していて、平日の朝なのになんでこんなに騒がしいのかと思うくらいサラリーマンだのOLだのが、ガヤガヤと耳障りに喋っている
「電車が遅れてるって言ってたから、駅近いここで時間潰してるって後ろの人言ってたけど」
仕事にも色々あるから仕方ないにしても、やはりこの状態は落ち着かなかった
「千秋、別の場所行こう」
返事を掻き消されたが、頷いた千秋を連れ出して、まだ人の集まっていない通りに向かった
「ここは……陽人?ね、こっちは」
「だって静かな場所っていったら…ダメ?」
朝からこんな場所を歩くカップルはそんなにいない
出ていくカップルが数組…
戸惑った千秋を強引に引っ張り、建物のかげに連れ込んだ
「あまりまごついてると変に思われるだろ?」
勢いよくボタンを押してエレベーターに乗り込む
千秋の顔を見ないように抱きしめると、深くキスをした
「…な、やめ、ふっ」
部屋まで来ると、抱き抱えてそのままベッドへと押し倒した
「陽…なんで、ちょ、や、ダメ……陽人っ」
「忘れられないんだ、千秋…ごめん、俺…千秋が欲しい」
抵抗する千秋に覆いかぶさる
「話っ、話があるって言ったから、陽人っ」
「これがそう、俺……千秋が抱きたくてたまらないんだ」
「や、ダメだ…って、やめ、も…お願い、ぁ…っ」
いけないとわかっているのに…
無我夢中で押さえつける
ごめん千秋…
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