アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
6
-
待ち合わせ場所に付き、5分程度待ったところで。
「和くん。」
「あ、朝倉ク…」
ン、まで言えなかった。
スマホを見ていたから近付いてくる朝倉クンを見ていなかったし、気付かなかった。
だから名前を呼ばれて初めて姿を目に映したのだが…
私服だ…私服なんだ…!イケメンでしかないんだ…!!
全体的にシンプルに纏まっている。グレーのTシャツに薄めのジャケット、デニムジーンズにスニーカー、と…
何でそれでこんなかっこよくなるんだよ…着こなしすぎだろ…
「和くん?」
名前を呼びかけて停止してしまった俺を不思議そうに見る。
「えっ?あっ、いや、あの、かっこいいなぁとね、思って、ちょっとジロジロ見てしまったよごめんごめん…」
「…ふふ、素直だね。」
どうしてこの人が言うとやらしく聞こえるんだ…?声パワーって凄い!
「素直に言ってしまっても恥ずかしいと感じないくらいに朝倉クンがかっこいいってこった。」
「へぇ…?ありがと…あぁ違う、ありがたお?」
固まった。
ありがたお、うーんどっかで聞き覚えあるよね。なんか凄いいい笑顔で言ってる。眩しい。眩しすぎる。正直その笑顔を見たから固まったと言っても過言ではないが理由はもう一つある。
「……ごっ、誤字をからかうなこんにゃろぉ!!」
「可愛かったから。」
「かわっ…いくない!可愛くない断じて!」
男の誤字とか別に可愛くないと思います!女の子ならまだしも男が誤字ってもおっちょこちょ〜い☆みたいにはならん!
そしてサラッと可愛い言うんじゃねぇキュンとくるだろ!!!(切実)
「じゃー、行こっか。」
「あ、お、おー。」
うわっ、緊張するなぁ…どんな家なんだろ…デカそう、なんかデカそう。綺麗そう。
歩いて数分。
…何やら大きなお家が増えてきたぞぉ?おっとぉ…?まさか、まさかこのパーフェクトフェイスとボイスとステータスな朝倉クンにお金持ちフラグが建っているが大丈夫かぁ…?それちょっとチート過ぎるぞ…?
「朝倉クン、何だか、高級感溢れる道を歩いている気がするけど道は間違えてない?」
「間違えてないよ?」
「…まぁそう、だよねぇ。」
そりゃそうですよねぇ。自分の家間違えないですよねぇ。
正直、俺はこっちの道をあまり通ったことがなかった。マジで用ないから。
食料品店も服もゲームも娯楽施設も、全部駅方面にあるから、逆方面に行くことになるこっちの道は本当に行く必要もなかったし、何があるかも知らなかった。
他の人の話によると金持ちとかが多いらしいよーとは聞いていたが、マジかこれ。
そうして、この何となく歩いてるだけで気が小さくなりそうな住宅街の中でも一際目立つデカイマンションの前で、朝倉クンは止まった。
もちろん俺もそれにならい止まる。
まさか…と思いながら朝倉クンとマンションを見たら、朝倉クンは案の定そのデカイマンションを指差して口を開いた。
「ここ。」
……えぇ………
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
22 / 31