アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
Act.5 : そう言ったから その1
-
Act.5 : そう言ったから
────────
「澤木さんは、俺のこと、どう思ってるん、ですか?」
「……俺、は──────」
「──ッ!!」
───────
─────
───
─
「………ぉ……ひ………い…ひと、し…火燈!!」
「!!へアッ!?」
ガタッ!
「火燈、やっとこっちに戻ってきたか。授業中だと言うのに、
ずっとボーッとするもんじゃないぞ。」
…あ、そっか
今授業中だった、んだ。
「…ごめんなさい、先生」
そう、先生に謝ったら、何故か先生の顔が歪んだ。
「…火燈、お前何かあったのか?」
「え?」
何で先生はそんなことを聞くの?
俺、どこかおかしかったかな。
「いつにもまして元気がないじゃないか。
いつも犬みたいに元気なお前なのに」
…あれ?
俺、そんな元気なさそうに見えるの?
と言うか、皆の俺を見る視線が痛いのは気のうせいかな;
「先生、俺にも意味もなく気分が落ちる日ぐらいありますよ。
俺、何も悩みとかないですし、大丈夫です。
それにほら!俺昨日頑張って8時間も勉強したんですよ!
凄いでしょ先生っ」
そう言って笑って、元気を振舞ってみせた。
そしたら
何故か皆が驚いた顔をしてた。
…なぜだ
「…なん、だと…あの火燈が8時間も勉強だと…
いや火燈お前本当に大丈夫か?」
「え、あの六弥が…」
「明日大雪かな」
……此処でまた予想外な展開が
って、ええぇぇぇぇ?!
俺ってそんなに勉強しなさそうなイメージなの?!
「いやいやいやいや!?先生も皆おかしくない?!
俺もやろうと思えば勉強とかちゃんとやるからね?!
ましてや俺、英語部だから!ね!?」
ノンブレスで全力で言い切ったから息が苦しい。
ていうか、何かこれ前も似たようなツッコミ劇があったような…
「おぉ、いつも通りの火燈だな。安心したぞ」
「六弥はこうでなくっちゃな笑」
「火燈くんは元気が一番よ!」
そういう先生とクラスメイト
うん、嬉しいけど、嬉しいけども
「…あれ、俺の熱弁無視ぃ?」
「安心しろ六弥、俺と総はちゃんと聞いてたぞ!」
と言えば、俺の席とは反対側にいる勇晋が
手を挙げながらそう言ってくれた。
その隣でグッドサインをする総もいた。
パアァァァァ
…好き!
「勇晋、総、好き!2人ならちゃんと聞いてくれて分かってくれるって思ってた!」
「あ!勇晋、総ずるいぞ!」
「火燈、俺達も正直おどきもんだけど、
ちゃんと聞いてたぞ、やれば出来るんだなお前!」
「むっ、先生もちゃんと分かってるからな、
今のはちょっとした悪ふざけだ」
ケラケラと笑う先生とグッドサインを
俺に向ける地味に失礼なクラスメイト男子たちだった。
何だろう、俺ってクラスメイトに愛されてる、のかな
…エヘヘ///
あ、ちなみに先生は俺らの担任だよ!
え?どうでもいいって?
まぁそんな事言わないでっ
「先生、皆ありがと…エヘヘ」
「「「!、どういたしまして!!」」」
そうはにかみながら笑顔で言えば、皆はそう、
皆いい笑顔で言ってくれた。
「あ、じゃあ、授業再開するぞー」
…ん?
先生、今さっきの最後の、悪ふざけで、っての、酷くない?!
…皆、ありがと
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
24 / 51