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その2
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ガララララッ
「!火燈、2日ぶりだな!」
「もう大丈夫なのか?」
「ホッ…火燈、登校時間ギリギリだぞ?」
「!…はい」
いつもより遅く、登校時間ギリギリの時間に登校した。
だから教室に入ればくらい皆揃ってた。
そして皆俺を見て、色んな言葉をかけてきた。
なんか意外と心配かけちゃったみたいで何だか申し訳ない。
「…いつもなら元気よく返すのに、まだ本調子、
ではないんだな。
まっ、とりあえず席つけ、火燈。」
「はい。」
………あれ?
勇晋と総が二人揃っていない。
何でだろう。
二人揃って風邪でもひいちゃったのかな。
おととい、意外と寒かったしな。
……その中2人は俺を走って探して─。
ッ!!
この話は、やめよ。
今は、思い出したくない…っ。
〜時は進み5限目〜
「火燈」
「?先生なんですか?」
「この場で言うのもなんだが、大丈夫、か?」
「え?」
今日の昼は前と同じ、人気のないとこで弁当を1人で食べた。
正直言うと、あまり食欲がなくて食べようか迷った。
でも、お母さんが毎日朝早くからつくってくれてる
弁当を無駄にするのが申し訳なかったのと、何より、
心配、かけたくなかったから。
だからちゃんと食べようと思った。
本当、何でこんなにも食欲が湧かないんだろ。
…やっぱ、わかん、ないや。
それにしても、1人で食べる弁当は心なしかいつもより
美味しく感じなくて、それに何だか、寂しかった。
いつも勇晋と総と一緒にたべてたから。
だから、かな。
…………………………
そんなこんなで昼時間はあっという間に終わって
5限目が始まった。
筈なんだけど、何故が今、5限の教科の先生兼担任の先生
に心配の声をかけられた。
「本調子ではないのは分かってるんだが、いつもの火燈なら
それでも明るいのに、その明るさもないなと思ってな。」
っ!
「…そう、でしたっけ。」
「あぁ」
「いつもの火燈なら、
ホントー、俺がまさか体調を崩すとか、らしくないよな
、へへ。とか言いそうだよな。」
「確かに。前も、本調子でなくとも、火燈はいつも
みたいに明るかったよな」
「────。」
………
そんなに、今の俺は、皆にとってみんなの思う、"俺"じゃないの?
俺らしくない俺は……っ
「火燈、二日前に何か、あったのか?」
「……ねぇ、先生も皆も、そんなに俺らしくない俺が嫌なの?」
「…え?」
「皆にとって俺ってなんなの?
そんなに俺らしい俺が大事なの?」
「それは…」
俺に、みんなの思う俺を押し付けないでよ。
違う
俺らしく、なんて言ってやり始めたのは俺だ。
暗くて、メソメソしてて、落ち込んでる俺は俺らしくない。
明るくて元気溌剌な犬みたいなのが俺らしい俺で。
自分が思う、皆が思う俺らしくない俺になるのが、
見せるのが嫌だったんだ。
俺らしい俺になれば、俺は俺でいることが出来て……。
俺らしくない俺になれば、俺は、自分を、見失う。
………………わか、んない
もう、分かんない!!
俺って、何、なの?
「ひとぼb─」
「先生、俺って、何なんですか?」
「え?」
「自分が望む、皆の望む俺をずっと、俺らしく
居続けたのに、それが出来なくなってきて…。
俺らしくいれば自分でいることが出来た。
俺らしくいられないと、自分を見失いそうになって、
怖くて…俺らしくない俺を見せるのが、嫌、だった。
…ねぇ、俺らしくない俺は、先生にとって、皆にとって
………要らない、子、なの?」
もう、わからない。
自分が何なのか。
俺は…
「っ!?火燈、違うんだ。
どんなお前であろうと
俺たちは決していr「っ聞きたくない!!!」!?」
聞きたくない……
聞きたくない!!
「いやだっ…!」
「火燈…」
「……むつ、やくん」
「火燈、聞いてくれ!」
「……俺、俺まだ…まだやれる!
ちゃんと出来るから!
俺が、そう言ったから、だから……っ」
まだやれる
俺は頑張ればまだ、出来る
俺らしく、そう、言った、から
だから…!
「火燈、"俺らしく"いなくても良いんだ!!
どんな火燈であっても、火燈は、火燈なんだ!
だから、"俺らしく"なんてのはいい!もう、本当の、火燈でいてもいいんだ!!」
ッ!?
パキッ
……じゃあ、俺は……
ねぇ、本当の俺って、何?
ほんとうのおれって、だれ、なの?
わからない
ほんとうのじぶん、なんて、
わかんないよ
「ッ!俺らしくいなくて良いって。
どんな俺でも俺なんだ、って。
……俺、俺って、何、なの?
本当の俺がどんなんだったのかなんて今更もう、
分かんない、よ……。
ほんとうのおれって、だれなの?
…………せん…せ──。」
あ、れ?
視界が、ねじ曲がって見える。
身体が、いうことを聞いてくれない。
……何だか、意識が、とおく…なって、き、た……──。
ガタン!!
「「「火燈(くん)!!??」」」
皆の叫ぶ声が聞こえたと同時に、俺の意識は途絶えた。
オレハ、ダレ?
──────────
────────
──────
────
──
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