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その5
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~土曜日~
「澤木さん!」
「おう、六弥!
やっと久しぶりに会えたな」
今日は澤木さんと会う約束の日だ。
久しぶりに見る澤木さんは、やっぱり格好良くて、
好きだ、って思った。
それに、ね、悪戯っぽく笑うその表情に懐かしく感じた。
俺、悪戯っぽく笑うその表情、意外と好きなんだ。
正直、今の自分は、どうやって澤木さんに接せれば
いいのかよく分からなかった。
でも、それでも澤木さんに会いたくて、いつも通りに、
"俺らしく"頑張って接しようと思った。
俺らしく……
そうすれば──
「…そう、ですね。
えへへ、俺、澤木さんに久しぶりに会えて
本当に嬉しいです!」
「?そっか(笑)俺もだよ。
………じゃあ、早速行くか!」
「はい!」
俺はやれる。
──────
────
~澤木さん宅~
ガチャ
「おじゃまします」
「あぁ、どうぞ。」
澤木さん家に来たの、あの時以来久しぶりだ。
澤木さんの部屋は、いつもと変わらず綺麗に
整頓されてて綺麗で、落ち着くなぁ。
「…あ、澤木さん!
俺、数学のテスト、なんと82点と79点取れました!」
そう言えば、数学のテストの点数何点だったか
澤木さんに言ってなかった。
いつも通りの俺を、
「お!六弥凄いじゃん。
ちゃんと頑張ったかいがあったな」
「エヘヘ、はい!」
演じるんだ。
それにしても、久しぶりに澤木さんに撫でられた。
澤木さんに撫でられるのがやっぱ、一番大好きだ。
のに
「…なぁ、六弥。
なんか、いつもと違くないか?」
ドクン
「…え」
「なんか違和感かんじるし、それにいつもより
元気が無さそうに見えるんだけど…
なんかあったのか?」
なん、で…
澤木さんにいつもの俺じゃなくなってる、
違和感に気付かれて酷く動揺した。
第9話 気付けない 終
Next…第10話 見つけてほしい
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