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悲劇ふたたび
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亘が実習期間を終えて去った学校は、大きな穴が空いたような寂しさだった。
亘のほうは、
「かえって良かったのかも知れない。同じ学校だと色々と周りのしがらみが面倒だからね。このほうが堂々と会えていいとおもうよ」
と言っていた。
颯人の機転のお陰で、あの日、亘と心が結ばれたのだ。
あまり、贅沢を言ってはいけないかも知れない。
それに今は颯人がいるお陰でいじめられることもないのだ。
ポケットのスマートフォンに入っているメールの着メロが鳴った。
颯人からだったのだ。
『インフルエンザにつき隔離中!移るから見舞いはいらないぞ』
ぶっきらぼうな颯人のメールに雪斗はため息をついた。
「颯人もいないのか」
心細さを感じながらも、
『大変だね。ゆっくり休んで早く学校に来いよ』
と矛盾したような返信をした。
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