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「ラブホしか取れなかったんだ。ごめんな。」
「ううん。大丈夫。」
ラブホといっても、派手な部屋ではなく、茶色と白で統一されたシンプルな部屋だった。
「何があったんだ。」
「聞かないでって言ったらどうする?」
僕は狡い。こんなことを言って彼が何と返すか分かっていたからだ。
「じゃあ、聞かない。」
そう言って笑顔を向けてきた。
そうだ。この笑顔が好きなんだ。
いつもは鋭い目をしていてストイックそうに見えるこの目が半月を描いて笑う。
「抱いてください」
たちまち、降ってくるキスの嵐。
身を委ねる。
お互いがどういう人間かを知る前に、
お互いの身体を知り尽くしてしまった。
キスの長さ
体温の高さ
果てるまでの時間
肌が合うということは、こういう事なのかと思うくらいに。
「んんっんっあっやっ」
後ろから突かれるたびに声が漏れる。
「梓、こっち向いて」
振り向けば優しいキスが唇を蝕む。
これでいい。
このまま隆平さんの腕の中で時間が過ぎてくれたら、それでいい。
あの感情を忘れさせて。
気の迷いだと貴方のその体で、ソレで教えて。____
________________________________________
2時間後には解ける魔法。
いつもと違うのは、彼を見送ったこと。
お仕事頑張ってねと
まるで夫婦みたいだと言い合ったこと。
そして、明日からどんな顔でマスターに会おうか
と考えていること。
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