アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
寝室
-
祐兄が部屋行くよと僕の手をひく
この家に引っ越してきた時のルールではお兄ちゃんたちの部屋に毎日交代で寝ることになっていた
本当なら今日は圭兄の部屋で寝る日だ
「…ゆっ」
祐兄に伝えようと思ったけど、やめよう
「何?」
イライラしてるのが見てわかる
「なんでもない…」
言わない方がいい
「ほら、早くして」
さらに強く僕の手を握った
祐兄の部屋は一番広いから寝るには落ち着かない
「咲、さっき何を言おうとしたの?」
なんで今聞いてくるの…怖い
「手がいたかったから、その…」
祐兄に圭兄のこと言うと怒られる
とっさに嘘をついた
「はぁ…嘘つくの上手になったね」
悲しそうな、笑っている
そんななんとも言えない表情で祐兄に見つめられた
「嘘じゃ!ない…」
見破られて動揺してしまう
こんなの祐兄にバレバレだ
「まぁ、本当のことは言わなくても別にいいよ。お仕置きするだけだし」
「ごめんなさい…」
今日はせっかく上手くいってたのに
学校でも怒られるようなことしなかったのに
圭兄のことで二つも…
「咲が圭のことを考えなければこうはならなかったのにね」
冷たく言い放たれた言葉
圭兄は悪くないのに、僕が悪いのに
圭兄のせいにしたくなる
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
110 / 149