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俺は何時も通り昇兄が作った朝ごはんを食べ、昇兄と一緒にソファーに座っていた。
昨日の事を忘れたかった。でもそれは無理だった。嫌最初から分かっていたことだ。中学の時の事もまだ覚えてる。
俺の心に深い傷痕を残してる……
あの時からずっとずっと、昇兄と一緒に居るためにどうしたら良いのか、嫌われたくない。
俺の双子である昇兄は優しく強い、俺がどこに居ても助けてくれて俺の事を何でも分かってくれるお兄ちゃんだから、昇兄だけを信じてる
「ねぇ、昇兄。俺さ昇兄の事信じてる。」
これは、紛れもない真実。心からの声
「どうしたの?急に?」
「うんん、何でもない。」
でも俺は、その真実を隠す。恥ずかしいし、何より本当に信用しきれているのならこんなことにはなっていないから。
「そっか。竜は明日学校に行くから何時もより、早く準備をしないといけないよ」
「分かってるよ。ねぇ、ちょっとお願いがあるんだけど。」
「何?竜の言うことは何でも聞くよ?」
「明日、学校着くまで手繋いでて欲しいん、だけど」
「そんなことなら、いつでも繋いでいいよ」
昇兄はそんなこと、と言って終わらせるけど俺にとっては、大切なこと……
見捨てられて、行き場をなくした俺に光をくれたのは昇兄だ。ちょっとしたことで又、見捨てられるかもしれないと言う恐怖は俺の後ろを何時も付いてくる。
だから、嫌われないように何時も聞いてしまう。
この癖がなくなる日は来るのだろうか
END
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