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「もうそんなこと言わない。ほら、早く早く」
いつもそうだ。
こうやって流され……てない。
連絡先を教えると選択したのは息吹だ。
「あー、でも悪かったな」
「強引に誘って?」
「まあ、それもあるけど……」
連絡先を交換すると、白川は首を掻き、そっと息吹に耳を寄せた。
「恋してる人を合コンに呼ぶなんてさ」
「……白川!」
「あれ、正解?」
動揺を飲み込み強めに呼べば、にやりと笑う。堪えた様子は全くない。
「なんでもかんでも色恋沙汰に持っていく脳味噌、ほんっと変わってないね」
「息吹はいい方向に変わったね。まあ、うん、わ、怒らないで。じゃあ、また連絡するわ」
「わかった」
本当に、本当に違うんだ。
これは恋なんてものじゃない。
強いて言うなら、神様のような。
考えるだけで強くなれるような安心感。
まあ、ゲイの神様なんて御免だろうけどさ。
******
合コン会場に神がいた。
居酒屋の前で白川と話す由正を見つけて引き返そうかと思ったけど、息吹に気づいた白川が手を振ってきた。仕方なく歩みを進める。
「本当に来たんだなあ!」
「お前が呼んだんだろう」
「まあね」
由正をちらりと見ると、にこりと笑みが返ってきた。
「久しぶり……ではないですね」
「うん、まあ……白川と知り合いだったんだね」
「大学の同級生ですよ」
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