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こんなに饒舌になるほど怒りを買ったのがわかり、素直に謝る。
「俺ね、由正に会ってね、選択肢、増やしてみようと思ったの。だから、その、今、不愉快にさせちゃったけど……まだ、友達でいてくれる?」
「どうでもいい人間に、いちいち訂正しませんよ」
「……ありがと」
幾分高揚した白川の声が聞こえてくる。
席からは女性6人と、知らない男性3人の頭が見える。
「由正、知り合い?」
「男連中は大学の同級生ですよ」
「じゃあ俺、どっちにしろアウェーかあ」
「緊張しますか?」
「いやむしろ今後、縁がないかと思うと気楽」
人生初の合コン。
大丈夫。
恋愛対象じゃないだけで、女性嫌いではない、はず。
心配そうにこちらを見る由正へ、問題ないと笑みを返す。
自己紹介までは。
どうする。
今までの自己紹介なんて名前しか言ったことない。
まさかゲイだってことを暴露するわけにもいかないし。
そうだよ、この横の男に言われたんだよ、ゲイ以外に特徴はないのかって。
出身地と好きな食べ物とか?
それ、聞いて得するの?
「えーっと……山岡息吹……。何話せばいいかわかんなくて……ごめんなさい。何か質問してもらえたら、答える。ごめん」
「息吹と俺、中学一緒でさあ。こいつ、すっごい読書家だし人を見てるよ。だから話しかけると、本当に面白いから!」
「……いつの話をしてるの」
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