アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
-
繭にお願いされて生徒会の仕事を手伝う事になった
本当は嫌だけどお願いなら仕方が無い
部屋には和海も入れないらしいし、安心だけどね
「あの、繭?」
「楓はそこにいて」
「うん」
俺、何しに来たのかな?
仕事も無いし、ただ座っているだけ
「何か手伝おうか?」
「そこにいて」
「わかった」
そして翔がやって来た
「楓、珍しいな」
「だね」
「で、何してんの?」
「わからないかな」
「へっ?」
それは本当
ただ座っているだけだし
「翔、この会計報告の計算が違ってる」
「マジかよ・・・面倒臭いな」
「今の会計は信用出来ない」
「だな、わかったよ」
「信用出来ないって?」
「2千万消えたしな~」
「えっ・・・」
高校なのにそんな数字が動いてる事にびっくり
そしてまた誰かがやって来た
「楓さん、手が空いているのならこのプリントをお願いします」
「まとめればいいのかな?」
「はい」
「この仕事は貴方にお願いしたはずです」
「しかし」
「楓が怪我をしたら責任取れますか?」
「・・・・・わかりました」
あの・・・大袈裟すぎないかな?
プリントをまとめるだけで怪我って・・・
「繭、楓が退屈そうだぞ?」
「・・・・・・・・」
「忙しいんだから何かやってもらえよ」
「じゃ・・・」
「おいおい・・・」
繭に渡された小さな知恵の輪
もしかして監視の為に連れて来られたとか?
「それがとけたら自由になれるかもね~」
「知恵の輪でしょ?俺結構得意」
「頑張れ!」
う~ん
これって普通の知恵の輪じゃないみたい
どう考えても外れない
簡単そうなのにもう少しの所で外れない
格闘する事2時間
気が付けば外は真っ暗になっていた
「楓、帰る」
「待って!これって本当に外れるの?」
「うん」
「みんな出来るの?」
「解けるのは僕と翔とクソ野郎だけ」
最後の部分がおかしかったけど・・・
「やってみて?」
「ダメ」
「えっ?」
「明日もそれをやる」
「と言う事は明日も生徒会・・・」
「帰る」
「わかった」
仕事ではなく知恵の輪を解くためだけに行く生徒会
意味があるのかな?
そうだ!翔に聞けばいいのかも
そうしよう
「繭、仕事の電話を」
「うん」
携帯を持ち、翔の部屋に向かった
「どうしたの?」
「これの解き方を教えて欲しいんだけど」
「へぇ、懐かしいな」
「どうやって外すの?」
「教えない」
「えっ・・・」
「楓は生徒会室にいるのは嫌なのかな?」
「嫌と言うか呼ばれた理由がわからないし」
「確かに」
「繭や翔は忙しそうなのに俺だけ知恵の輪ってどうなのかな」
「傍にいて欲しいんだろ?」
「えっ?」
「クラスも違うし寂しいんじゃないのかな?」
「でも帰れば同室なわけだし」
「だけど学園では昼休みしか会えない」
「そうだけど」
「付き合ってやれよ、二重人格の繭を見てるのは俺が面白いし」
そう言って知恵の輪をはずした
「あっ!」
見ていなかった
そして数秒後ろを向いて元に戻してしまった
「じゃ、おやすみ」
「おやすみ」
考えてみれば翔が教えるはずないよね
でも外れないわけじゃないんだ
そのまま部屋に戻り、携帯を机の上に置いた
「翔は教えてくれた?」
バレていたらしい
「無理」
「当たり前」
「はぁ・・・」
ベッドの中でも考えていた
翔は簡単に外したよね
でもわからない
「繭、傷はどう?」
「平気」
「そう、でもあまり無理をしない方がいいね」
「うん」
部屋に戻っても仕事か
来年から会長になるわけだし仕方が無いと言う事かな?
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
62 / 169