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「楓、ディナーの時間」
「うん、行こうか」
「行く」
「今夜は何かな?」
「スモークサーモンのハーブ添え、スズキのポワレクリームソース、コンソメスープ」
「成程」
いつものように手を繋ぎ食堂に向かった
「じゃ、繭は席に」
「ダメ」
「えっ?」
「楓が座ってて」
「でも」
「僕が行く」
「繭が?」
「僕が行く」
「わかった、じゃお願い」
「うん」
心配だけど繭に任せる事にした
「楓、一緒に座ってもいい?」
「もちろん」
燕羽がやって来た
「今日は繭が配膳係?」
「うん」
「楓、俺もここいいかな?」
「どうぞ」
そして繭が戻って来た
「楓の分」
「おかしいな・・・緑の野菜が多い」
「特別」
「そう」
嬉しくないけど仕方が無い
繭は器用にパンを積み上げて持って来た
えっ、実はそれぐらい食べたかったのかな?
「俺がお水持って来るね」
「ありがとう」
そして俺達の分の水をテーブルの上に並べた
「あっ!悪い燕羽、フォーク持って来て欲しいな」
「わかった」
燕羽が席を離れた途端、翔と繭は水を植木鉢の中に捨てた
「楓も」
「うん」
翔は隣のテーブルに置かれていた水と素早く取り替え、燕羽を待っていた
「その水は?」
「氷龍に用意させたものだから心配ない」
「そう」
誰かの飲みかけは嫌すぎる
「お待たせ、はい」
「サンキュー、じゃ食べよう」
「うん」
「いただきまーす!」
緑が多いけど仕方が無い
俺達は食事を済まして最後に水を飲み干した
「ご馳走様!じゃ俺お風呂入って来るね」
「ああ」
燕羽は俺達が水を飲み干したのを確認してから席を離れた
「じゃ、繭おやすみ」
「またね」
特にやる事も無いので部屋に戻り音楽を聴きながら過ごした
「楓」
「ん?」
「眠ったふり」
「眠ったふり?」
「誰が来ても起きない」
「わかった」
そして少し早めにベッドに入り、明かりを消した
当然眠れるわけがない
暗闇の中で目を閉じ、時間が経過するのを待つ事にした
「・・・・・・・・・・」
誰かが部屋にやって来た
俺はそのまま背中を向けて眠ったふりを続けた
足音は繭の方へ向かい、何かを探るような音が聞えた
そして今度は机を開けていた
「・・・・・・・・・・・・」
足音はしばらく部屋を徘徊して繭のベッドの下を覗き込み何かを取り出した
もしかして箱?
箱のカギが外れる音
そしてシャッター音
箱を戻の場所に戻し部屋を出て行った
「わかりやすい場所なのに10分も探してた」
「だね、でも持って行かなかったけど」
「確認」
「なるほどね」
「すぐに和海が来る」
「寝たふり?」
「今度は違う」
「わかった」
取り合えず繭の言う通りにしよう
でも本当に和海は来るのかな?
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