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ホームルームは苦手
居眠りも出来ないしね
「では模擬店を決めますので何がいいですか?」
模擬店?
ああ、学園祭か
どうでもいいかな・・・眠い
「楓さん、楓さん」
「んっ・・・何?」
「決まりましたよ、模擬店」
「そう」
「このクラスは執事喫茶に決まりました」
「執事?メイドの方がいいんじゃない?」
「楓さんは執事です」
「聞いてない」
「寝ていましたし」
「・・・・・・・・・」
何故執事?
しかも俺がやるの?
無理でしょ
やる気ないし
「頑張って下さいね!」
「・・・・・・・・・」
執事って何?
よくわからないんだけど
強制なの?
「翔様だ!」
「相変わらずお綺麗ですね」
翔に愚痴ろう
「楓、終わった?」
「終わったけど、寝てる間におかしな事になってた」
「ん?」
「執事喫茶らしい」
「へぇ、楓が執事?」
「おかしいよね?」
「いや、まともだと思うぞ」
「えっ?」
「俺達は姫喫茶だし」
「姫?」
「そうだよ!やってられるか」
「翔が姫?」
「強引にね」
「へぇ」
それはありかも
「繭達はお化け屋敷だって」
「繭のクラスのお化け屋敷ってクオリティー高そう」
「だな、でも繭は生徒会で忙しいだろ?」
「だね」
「あれだ!執事の衣装なら繭に言えばいいんじゃない?」
「繭に?」
「屋敷にたくさんあると思うし」
「何を着るんだろう」
「ある意味見世物だからカッコいい衣装だろうな」
「気が重い」
「まだ男だからいいだろ?俺は性別も変えるんだぞ」
「姫だしね」
「しかも氷龍が衣装を決めるとか言ってたから想像がつき過ぎて怖いし」
「どんな姫に?」
「和装だろ?あいつ好きだし」
「いいね、きっと似合うよ」
「あのさ~」
「葵達はお化け係かな」
「かもな」
「脅かしに行かないとね」
「逆だろ?」
「楽しみ」
「思い出した!繭が生徒会室で待ってるぞ」
「仕事かな?」
「どうだろ、とにかく行こう」
「うん」
生徒会室に行くと、繭が仕事をしていた
いつも忙しそうだね
「繭、連れて来たぞ」
「うん、楓」
「何か仕事があるのかな?」
「学園祭にゲストを呼ぶけど、誰がいい?」
「ゲスト?」
「去年はピアニストだった」
「ピアニストね・・・」
「音楽祭でクラシックはうんざりだと思う」
「確かに」
「今年はミュージカルにしようかなって」
「面白そうだね」
「観たい?」
「観たいかも」
「じゃ、ブロードウェイから来てもらう」
「えっ」
「楽しみにしてて」
「うん」
本場から呼ぶつもりなんだ
さすがと言うか何と言うか下手な事は言えないな
「楓達の模擬店は決まった?」
「うん」
「何?」
「執事喫茶」
「・・・・・・・・・・」
「俺が執事らしい」
「・・・・・・・・・・」
「似合わないよね、知ってる」
「楓が執事・・・」
「起きたらそうなってた」
「僕が衣装を用意する」
「助かる」
「繭は複雑なんだよな~」
「複雑?」
「楓の執事は人気が出るだろうしさ、繭は頭の中で葛藤してたみたいだし」
「葛藤?」
「楓を誰にも見せたくないけど見てみたいって言う葛藤」
「繭が嫌なら断るけど」
「僕も見たいから」
「そう」
「うん」
見たいんだ・・・
と言うか、バンドの衣装じゃだめかな?
執事っぽい衣装があったはずだけど
「バンドの衣装・・・」
「ダメ」
「えっ?」
「バンドの衣装はダメ!」
「わかった」
繭にはこだわりがあるらしい
翔は笑ってるし・・・
「まぁ、学園祭ぐらい楽しまないとね」
「うん」
俺が学園祭ね
しかも楽しみにしているなんて信じられない
「翔のクラスの姫喫茶は何を出すの?」
「姫喫茶だからそんな感じのものじゃない?」
「例えば?」
「茶道部がいるからお茶を立てたりとか」
「成程、執事は何をするんだろう」
「お茶を淹れたりじゃないのかな、お嬢様とか言いながら」
「なかなか面倒臭そうだね」
「だな、執事が楓だとわかったらすごい事になるな」
「スクープかな」
「かもね~」
繭は複雑な顔をしていた
心配してくれてるのかな?
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