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繭に呼ばれて部屋までやって来た
先客がいるのか?
「入るぞ」
驚いたな
冬矢がいるとはね
「繭、話を聞こうか」
「俺、席を外そうか?」
「楓もいて」
「わかった」
俺と氷龍と冬矢と楓か
何を考えているんだ?
「冬矢・・・昨日、和海に燕羽が殺されかけたんだけど」
「えっ?」
「冬矢は知らなかったんだ」
「和海がどうして?」
「うさぎになるのを断ったから」
「・・・・・・・・・・」
「冬矢はどうするの?ずっと仮面をかぶり続けるの?」
「俺は」
「本当に殺されるよ、それでもいいの?」
「俺にどうしろと言うんだ」
「燕羽の事どう思ってるの?」
「それは」
「冬矢の気持ちが聞きたい、殺されてもいいと思っているのなら出て行って」
直球だな
冬矢を動かすつもりか
「気紛れならもう燕羽に近付かないで欲しい」
「俺は面倒には巻き込まれたくはないと思っていた」
「だろうね、昔からそうだし」
「俺が和海を見張る」
「信用出来ない」
「どうすればいいんだ」
「笑わせないでくれる?見張ってどうなるの?」
「それは」
「和海が動いたらどうするの?止められるの?」
「止める」
「昔から何も出来なかったのに?」
「それは・・・」
「僕や翔が和海に嫌がらせをされても無関心だったくせに」
「すまない」
「殺されかけたんだよ、何度も・・・一応兄弟のはずだよね?」
「・・・・・・・・・」
「どうやって信用しろと言うの?」
「俺が和海に何もしなかったのは・・・俺達が愛人の子供だからだ」
「知ってたんだ」
「和海は知らない、あいつが哀れで仕方が無いんだ・・・俺なら耐える事が出来るが和海は無理だ、プライドの高い和海が知ったら・・・」
「弟想いなんだね、そう・・・僕が本妻の子供」
「その事を知ったら和海は繭を殺しかねない、だから俺は」
「僕の為だと言いたいの?」
「そうだ」
「繭、思い出してみろ・・・冬矢はいつも和海を止めていただろ」
「でも止められなかった、翔の時も止められなかった」
「すまないと思っている、あんな奴は父親だと思った事など無い」
「いつも安全なところにいた冬矢、これからもそうなの?」
「わかった・・・」
「わかったとは?」
「俺が燕羽を護る」
「無理じゃない?」
「俺を甘く見るな」
「そうだな、確かに冬矢は和海より強いはず」
「氷龍、言い切れる?」
「ああ、言い切れる」
「俺達は和海を殺すよ?」
「・・・・・・・・・・・」
「どうするの?」
「和海の残虐性は知っている、お前達が殺したい気持ちもよくわかる」
「だから?」
「俺は止めない」
「証拠は?」
「お前達の目で見ればいい、これからは」
「繭、聞きたい言葉は聞けたんだろ?」
「そうだね」
「じゃ、燕羽の事は冬矢に任せるでいいよね?」
「うん」
「もう一つ聞きたい」
「何だ」
「和海のうさぎだった燕羽を愛せるの?」
「過去など関係無いだろ?俺はあいつに未来を見て欲しい」
「へぇ、じゃ見せてやれよ」
「勿論だ」
冬矢の目を覚ましたわけね
俺達では動かなかった冬矢が燕羽の為に動くとはね
実は俺も知っている
冬矢が和海より強い事を
「話は終わり」
「わかった」
冬矢が部屋を出て行き、繭が黙り込んだ
「繭、そろそろ夕食の時間だね」
「うん」
「じゃ、俺達も行くね・・・後はよろしく」
「わかった」
後は楓が何とかしてくれるだろう
そう願うしかないしね
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