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忌々しい
あんな老いぼれに何ができる
相談も無しで学園を翔に譲るとは呆れたものだ
「和海様、どちらへ?」
「どこにいる」
「会長ならいつもの場所に」
「・・・・・・・・」
ムカつく場所にいる訳か
エレベーターに乗り、最上階へ向かった
「入ります」
「和海か」
本当に忌々しい
この部屋は翔で埋め尽くされている
親子揃って同じ相手を取り合うとはね
「学園のお話ですが」
「ああ、それがどうした?」
「翔に?」
「可愛いもんだ、私にせがんできよった」
「・・・・・・・・・」
「私が理事になると言いましたが」
「仕方が無いだろ?翔が欲しいと言うのだから」
「・・・・・・・・・・・」
まともな会話も出来ない訳か
「貴方はもう消えて下さい」
「どう言う事だ?」
「翔の我儘は私が叶えると言う事です」
「ふざけた事を」
「もう老いぼれに用はありません」
「私を殺したら遺産はお前には入らないぞ」
「ではここで、書いてもらいましょうか」
「無駄だ」
「私は貴方を憎んでいます、理由はお分かりですよね?」
「翔の事か」
「ええ、その通りです・・・本当にムカつく、死にたくなかったら早く書きなさい」
「無駄だ」
「本当に殺しますよ」
「・・・・・・・・」
やはりこいつは死んだ方がマシだ
遺言書だけ書かせればいい
「ぐっ!」
「次は左足です、もっと深く刺しますよ」
「無駄だと言っているんだ・・・ぐはっ!」
「車椅子をご用意しましょう、次は左手です」
「・・・・・・・・・・・」
「強情ですね、死にぞこないが」
思い切り殴りつけ、髪を掴んだ
「書け」
「書いたら消すつもりか・・・狂犬め」
「無駄口は結構」
「こんな事をしてどうなるか・・・ぎゃー!」
「どうにもなりませんよ、この指で翔に触れたとは・・・汚らわしい」
「ぎゃ!」
老いぼれの指など折るのはたわいのない事
「どの指で翔をいじめたのですか?」
「ぎゃーー!」
小枝のように簡単に折れてしまう
「どの指で翔の体を撫でまわしたのですか」
「ぎゃー!」
「面倒臭いですね、早く書いたらどうですか」
もう全て折ってしまおう
イライラする
「和海、やめろ!」
「しつこいですね・・・翔様まで」
「俺は構わないよ、殺せば?」
「翔、冷たい事を言わないでおくれ・・・今日は何が欲しいんだ?」
「何もいらないよ、今はね」
「何でもあげるよ、遠慮しなくてもいい」
「あのさ、俺の事より自分の心配をしたら?」
「何をしても和海には何も相続はさせるつもりは無い」
「何を言っているのですか?」
「私を殺しても同じだ、遺言書はもう作ってある」
「それはどこに?」
「さぁな」
「・・・・このくそじじい!!」
「和海、もうやめろ」
「いいんじゃない?暴れれば」
「そうだな、翔おいで」
「いやだね、血だらけだし」
「すまない、すぐに着替えるから」
「でも、可哀想だからそのままでいいよ」
「翔は本当に可愛い奴だ」
翔に触れるな
汚い手で触るな
「息子に殺されかけるとはね」
「翔、可愛いよ」
「ちょっと、どこ触ってるんだよ」
「いいじゃないか」
翔・・・
「和海、帰ろう」
「翔から離れろ!汚い手で触るんじゃない!!」
「和海が怒ってるね」
「気にするな」
わざとなのか?
わざと見せつけているのか?
許さない・・・絶対に許さない
「和海、帰れよ」
「翔様は?」
「帰るよ、ここは臭いし」
「翔、すぐにバラを用意させるから」
「うるさいんだよ、俺に命令するな」
「すまない、許してくれ」
「和海、行くぞ」
「殺す・・・」
「俺は哀れな和海も見れたし満足かな」
何て残酷に微笑むのだろう
本当に綺麗だ
「和海、お前もう帰れ」
「・・・・・・・・・・」
「俺のお願いなんだけど」
「・・・・わかりました」
「冬矢、これでいい?」
「ああ、すまない」
翔の言う事には逆らえない
今日は大人しく帰るしかない
「冬矢、乗せてって」
「ああ」
「和海は助手席に座れ」
「はい」
和翔と冬矢は並んで座っていた
早く帰ってウサギをいたぶろう
さっきの翔の顔を思い出しながらね
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