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俺はヘリが苦手だった
途中で気を失ったらしい
「目が覚めた?」
「繭」
「氷龍はドクターの免許があるから安心して」
「それは大丈夫だけど」
ここはどこだろう
かすかに波の音がするけど
「ここはどこ?」
「無人島」
「えっ?」
「島ごと購入してここを建てたって言ってた」
「すごいね」
「全て揃ってるから生活は出来る」
「そっか」
翔も繭も住む世界が違うんだな
島って・・・
電気や水道も通ってるのかな?
でも、無人島だよね?
「監視カメラもあるし、島に誰かが入ったら警報も鳴るらしい」
「うん」
そして氷龍がやって来た
「俺は学生と遊べる学園生活が気に入ってたのに」
「ごめんね」
遊べるって言ったよね?
「いいさ、傷を診るぞ」
「うん」
シャツを脱ごうとしたら・・・
「繭、睨むな!」
「大分良くなってるな、この分だったら来月には歩けるぞ」
「よかった」
「お前は怖くないのか?」
「怖い?」
「色々とだ」
「怖くは無いけど、繭達が心配」
「そうか」
「楓は僕が護る」
「ありがとう」
「じゃ、ゆっくり休め」
「うん」
何だろう
別荘ってこんなに豪華だっけ?
キングサイズのベッドにシャンデリア
カーテンも高そうだし、ソファーも豪華
窓が大きいから、外の景色も良く見える
青い空と、青い海と緑の木々
天国みたいな場所だね
「楓、気に入った?」
「とても」
「よかった」
「ちょっといいかな」
翔が来た
「あの時の看護師だけど、調べてみたけど誰の差し金かはわからなかった、病院の場所に気付かれたのはこいつのせいだったらしい」
そう言って発信器を見せた
「これが楓の制服に入ってたんだけど、思い当たる事は?」
「俺の制服に?そう言えば・・・」
「誰かと接触した?」
「メモが挟まれてて部屋を出る時、誰かとぶつかったような気がした・・・その時かも」
「顔を見たか?」
「見てない」
「もしかしたら繭の後に楓も始末するつもりだったのかもな」
「どうして楓が?」
「そりゃ、繭の宝物だからだろ?」
「楓、ごめんね」
「ううん、俺も気付かなくてごめんね」
「まぁ、繭がやられるわけ無いし、その時の保険だろうな」
「ムカつく!」
「結果、怪我をしたからその発信器のおかげで病院を突き止める事が出来たってわけ」
「一体誰が?」
「繭は敵が多いからな」
「和海と言う選択は?」
「和海か・・・いつも冬矢と一緒だし大人しいものだ」
「確かに、学園では図書館にずっといるし」
「じゃ、誰が?」
「とりあえず、今は楓の傷を治すのが先決だ」
「うん」
「18になる前に繭を始末したがっている奴らは和海だけじゃないって事だけははっきりしたな」
「・・・・・・・・・・」
「繭、今は何も考えないで」
「うん」
「ここは絶対安心だし、発信器も調べたから大丈夫!」
何だか、学園生活が懐かしい
いつかは戻れるのだろうか?
俺には、繭や翔のように殺したいほど憎い奴はいないけど、繭に何かあったら同じように殺すのかも知れない
「そうだ、燕羽を呼んだから」
「燕羽を?」
「食事係とかいるだろ?」
「大丈夫なの?」
「毎日電話がうるさいんだよ、もしあいつが何がしたら俺が始末する」
「翔」
「そうならないから呼ぶんだけどね」
「翔がそう言うのなら僕はそれでいい」
「俺もいいよ」
「と言う事で、氷龍」
「迎えに行けばいいんだろ?」
「ヘリは目立つから船で」
「わかったよ」
「船もあるの?」
「ああ、めちゃ速いぞ!今度乗る?」
「やめとく」
「もう楓は休む時間」
「そうだな、じゃまた明日」
「うん、いろいろありがとう」
「友達だろ?」
「うん」
きっと俺には知らない事が沢山あるんだろうな
それを全て知らない方がいいのか、知った方がいいのか、今はまだわからなかった
でもこれだけは言える
繭を失う事だけは絶対避けたいと思った
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