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毎日毎日、図書館に居る和海
授業にも真面目に出ているし取り巻きは相手にもしない
「和海、何か思い出したか?」
「いえ、何も」
「そうか」
「ところで、最近繭や翔を見ませんが」
「ああ、俺もわからないな」
「そうですか」
本当は知っている
氷龍が死体を片付けている所を見ていたから
一体あいつらは?
それが原因で繭達は姿を消したのか?
いや、それだけではないはず
殺しぐらいで姿を消す理由が無い
ー最近楓さん見ないよねー
ーうん、ライブが近いからかなー
楓?
そう言えば楓も最近見ない
ライブとか言っていたな
「おい、お前達」
「冬矢様、何ですか?」
「楓のライブはいつだ?」
「確か、来週ですが」
「場所は?」
「チケットが」
「見せろ」
「はい」
チケットに書かれていた電話番号を暗記して電話をかけた
「・・・・・そう言う事か」
ライブは延期
理由は言わなかったが調べればわかるはず
「・・・そこまでする必要は無いな」
図書館に残した和海に声を掛けた
「和海、そろそろ戻るぞ」
「わかりました」
和海に言う必要も無いだろう
「ところで毎日何をしているんだ?」
「勉強ですが」
「お前がか?」
「海外に行くので復習を」
「成程」
和海は本気で行くつもりみたいだ
と言う事は、会社は嫌でも俺が継ぐはめになるのか
「冬矢様!」
こいつを見るのも久しぶりだ
また、構ってコールか?
「燕羽どうした」
「あのですね・・・」
「ん?」
「俺、しばらく旅行に行って来ます」
「旅行?まだ夏休みじゃないぞ?」
「そうですけど・・・あはっ」
「単位とか大丈夫なのか?」
「はい」
「一緒に行けないが気を付けろよ?」
「はい!」
「ちなみにどこへ?」
「えっと・・・内緒です」
「俺にも?」
「はい、ごめんなさい」
「まぁいいさ」
一人で行くのか?
心配だ・・・
「あっ、じゃ!」
「ああ」
今、一瞬氷龍の姿が見えたような気がした
まさか、氷龍と?
「今、氷龍がいましたね」
「和海」
「いいのですか?」
「さすがに一緒とかではないだろ」
「それならいいのですが」
和海の言葉が気になる
燕羽は信用しているが、最近和海に付きっきりで構ってやれていないし
「ちょっと行って来る」
「はい」
急いで燕羽を追いかけた
「えっ?」
まさかだろ?
氷龍の車に乗っている
追いかけてももう間に合わない
どうしてだ!
心変わりでもしたのか?
すぐに燕羽に電話をかけた
「氷龍様、冬矢様から電話が」
「すまないが電源を切れ」
「えっ?」
「切れないのならここで降りてもらう」
「ごめんなさい、冬矢様」
携帯の電源を切り、鞄にしまった
「電源が・・・・・」
どう言う事だ?
氷龍の携帯も電源が切られていた
何故・・・
「どうでしたか?」
「戻るぞ」
「冬矢?」
何も考えられない
俺が悪いんだ
「私は学園にも慣れてきましたし、一人で大丈夫です」
「しかし」
「冬矢は冬矢の好きな事を」
「もういいんだ」
好きな事をしたくても
好きな相手を失ったしね
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