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ヤバい、門限ギリギリになってしまった
途中の事故でかなり渋滞したしな
門が閉じてたら朝まで外で待つしかない
急いで学園の門に向かうと、繭が立っていた
「翔、燕羽、10分遅かった」
「ごめん、事故で渋滞だった」
「パンは?」
「買って来たぞ」
「じゃ、開ける」
「サンキュー」
繭に門を開けてもらい、寮に戻って来た
きっと、繭は俺達が戻るまであそこに居たに違いない
門を開ける為だけにね
「繭、捜したよ」
「楓、パン」
「ん?」
「メロンパン」
「うん」
「食べる」
「どうぞ」
楓は首を捻り、繭を見ていた
「ところでそのパンは?」
「翔のお土産・・・じゃなくて手作り」
「え?」
「じゃ、繭・・・俺達はこれで」
「うん」
今日は何となく疲れたし早く寝よう
燕羽は買って来た物を鼻歌まじりで部屋に飾っていた
「燕羽、軽くシャワーを浴びてから寝よう」
「わかった」
二人でシャワーを浴びて、パジャマに着替えた
ちなみに燕羽セレクトのシンプルなパジャマ
ただし、バナナのイラストが描かれていた
何故?センスゼロだな
ベッドに入ると、燕羽はすぐに寝息を立てていた
相当疲れたのかな
俺は、窓から外に出て氷龍の部屋に向かった
「入るぞ」
「ああ」
氷龍は一人部屋だった
シンプルな部屋だけど、ベッドはキングサイズ
理由はあえて聞かないようにしよう
「で、わかった?」
「塔に登り、窓を調べたら壁に落書きが書かれていた」
「落書き?」
「見た目は単なる落書きに見えるが、その落書きにはある法則があったんだ」
「うん」
「で、その法則を落書きに当てはめるとある言葉になった」
「言葉か・・・」
「聞くか?」
「そこまで言って言わないのは無しだろ」
「来週の火曜日、冬矢がお前を誘いに来る」
「うん」
「誘いには絶対に乗るな」
「どうして?」
「理由はお前が一番知っているだろ」
「そう言う事ね」
「いいか、絶対にだ」
「わかったよ、俺が殺される勢いだね」
「ある意味それに近い、ただ和海が反対したみたいだが、最終的には冬矢の味方って事だ」
「わかった、気を付けるよ」
「ああ」
部屋を出て、中庭のベンチに腰掛けた
そりゃ、怒るよな・・・・・
でも、放置したのは冬矢だし、別れを決めたのは燕羽だ
・・・と言ういいわけも通用しないだろう
あっ!忘れてた・・・チケットの話
「繭ー、起きてるか?」
「入って」
「ああ」
繭達の部屋に入り、椅子に腰かけた
「どうしたの?」
「実は、ライブなんだけど」
「行けないの?」
「いや、そうじゃなくて・・・さすがにもう一枚は無いよな」
「燕羽?」
「ああ、あいつ行きたそうだったからさ」
「じゃ、僕が用意する」
「いいの?」
「一応社長だし、一枚ぐらいなら」
「マジで?すごく助かるよ」
「うん」
「ところで楓は?」
「葵達の部屋」
「そっか、じゃ部屋に戻るよ」
「うん」
「いきなりごめんね」
「ううん、おやすみ」
「おやすみ」
繭のパジャマは熊さんか
と言う事は、楓もお揃いなのかな
「ねむっ・・・」
急いで部屋に戻り、俺も眠る事にした
今日は楽しかったな
俺はまだ楽しいと思えるんだ
ずっと、楽しいなんて思った事など無かったのにね
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