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最近、本当にうさぎが増えた
だから俺達は遊びを思いついた
「ああっ!大切なブレスが!」
「僕のもだ」
俺と繭は、ブレスを見つける度に、ナイフでバレないように切り落としていた
でも、さすがに最近はナイフでは切れないように
金属製に代わっていた
「つまらないね」
「ホント、懲りないよな」
朝食を食べながら下品なブレスを見つめていた
「繭、昨日はありがとう」
「ううん、楓はカッコよかった」
「繭は可愛かった」
「楓、誘ってもらったのに行けなくてごめんね」
「ううん、謝らないで」
「しばらくは学園に?」
「そのつもりだけど」
「そっか、よかったな繭」
「・・・・・うん」
繭は浮かない表情だ
理由がわかるから辛い
「おいおい、お俺の事は気にしなくてもいいから」
「うん」
複雑そうな繭の顔
辛いのは俺だけで十分だ
「皆さんお揃いで仲がよろしいですね」
「友達だからね」
「私も友達になって欲しいものですね」
「それは無理、俺お前達の事まだ信用してないし」
「僕もお前達が嫌い、ここから消えろ」
「相変わらずですね、心が痛いです」
「別に、俺達が友達じゃなくても和海はいつも取り巻きがいるじゃない」
「翔が嫌なら止めさせます」
「別にどうでもいい」
「本気ですよ」
「ホントに出来るの?」
「もちろんです」
「だけど、その代わりに俺が傍に居るのはごめんなんだけど?」
「そんな無理な事は言いません」
「へぇ・・・じゃ、やってみてよ」
「わかりました」
馬鹿らしい、会話に仕方なく付き合う事にした
疑われて警戒されても面倒臭い
「俺はね、俺しか見てくれない人じゃなきゃ嫌なんだよね」
「恋人はどうしたのですか?」
「いなくなった奴はもういらない」
そう言うだけで心が張り裂けそうになった
ごめんね、燕羽
「そうですか」
「じゃ、頑張れよ・・・そうだ」
「はい」
「今からボートでも乗りに行く?」
「今からですか?」
「うん、最近流行りの心霊スポットらしいし」
「申し訳ありません、これから用事が」
「俺のお願いでも?」
「すみません」
「あそ」
そりゃ、無理だよね
すぐにウサギ小屋を綺麗にするのは無理だし
それがわかってて言ったんだけど
「じゃ、繭と行こうかな」
「うん、僕も行きたい」
「だよな、久しぶりにロココ調のボート小屋を見てみたいし」
「会長として噂の真相を確かめないと」
繭も話を合わせて来た
さぁ、どうするのかな?
「言い忘れましたが」
「何?」
「ボート小屋の鍵が消えたそうです」
「繭なら持ってるだろ?」
「生徒会室にある」
「それが消えたみたいです」
「そうなの?」
「見て来る」
「いいよ、雨が降りそうだし今度にしよう」
「わかった」
どうせこの会話をどこかで聞いている冬矢が、鍵を盗み出しているだろうしね
「和海?」
「はい」
「なんだか、ホッとしたような顔してるね」
「何故ですか?」
「何となく、そう見えたから」
「気のせいですよ」
「だよね」
「では、また」
「うん」
食堂を出て行った和海を見ながら、俺達は笑った
ホント、くだらなすぎて呆れるよね
「繭、鍵は?」
「スペアがある」
「じゃ、今から行くか」
「うん」
「楓は巻き込めないからごめんね」
「ううん、気を付けてね」
「うん」
そして、繭と二人でボート小屋へ向かい外から鍵をかけて火をつけた
「結構このボート小屋高かったんだよな」
「うん」
「まぁいっか」
「いいと思う」
「何か悲鳴が聞えたか?」
「聞こえたような、聞こえないような」
「だな」
何人か遊ばれ過ぎて寝ていたみたいだ
うさぎだから死んでも構わない
どうせそのうち和海に使われるだろうし
スパイが増えるのはごめんだ
「うさぎの丸焼きは見たくないね」
「だな、でもガスがあるから爆発して粉々だ」
「じゃ、ここから離れないと」
「だな」
燃え盛る、ボート小屋から急いで離れ
学園に戻った
俺達がいないと疑われるしね
「和海達、今頃泣いてるね」
「ざまぁみろだ」
さぁ、今度はどこでうさぎを飼うのかな?
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