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好きになった理由
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Side 光琉
話の途中で紅葉のお父さんがいなくなってしまった。お母さん曰く問題ないらしいけど……やっぱり息子が同性愛者なのを受け入れられなかったのか、それとも俺がだめだったか。まぁ、どちらにせよ話して了承してもらうのが俺の役目だ。
「光琉くん?だっけ。ごめんねぇ。勇志さん紅葉のこととなるとつい過保護になっちゃうから」
紅葉のお母さんが話しかけてきた。
世の中のお父さんって結構過保護なんだよな。うちはそんなこともないけど。
「あ、あの!」
妹さんの優奈ちゃんが声を出した。
「なあに?」
「光琉さんはいろ兄をどうして好きになったんですか??チビだしオネエだし、将来子どもが欲しくても男だから産めないし」
どうして……ね。まぁあんまり同性愛者って見ないからねぇ。
というかチビだしオネエだしって。完全に悪口じゃん。それだけ仲がいいんだなぁってことはわかる。
「紅葉を好きになったきっかけは楽器だよ。コンクールで紅葉が吹いてるのを見て一目惚れした。いや、音に惚れた。最初はね。でもね、顔を見るとすごく可愛くて、その後声を聞くことが出来てね、あ、この子まじで可愛いって思ってさ。奇跡的に高校が同じになったからつい告白しちゃった」
思っていることがするっと口から出ていく。
「俺は別に子どもが欲しいわけでもないから、いや子どもは好きだよ?だけど子どもがいなくても好きな人がいればいいかな?って思って。オネエなのはそこまで問題でもないし。俺の知り合いにオネエがいてね……」
知り合いっていうのが誰かはまだ秘密だけどそのうち紅葉には言うことになるんだろうな。
なんて思って心の中でニヤッとしたのは紅葉にはナイショ。
「そっかぁ……。じゃあいろ兄に嫌気がさしたら言ってくださいね!いろ兄をガツンと叱りますから!!」
「ははっ、ありがとう。でも大丈夫。そんなことにはならないから」
「ちょ、みーくん……」
「いろ兄のことよろしくお願いします!」
「うん」
隣で紅葉が茹で蛸の様に真っ赤になっている。
こんなことで赤くなるなんてほんと可愛い。こんなに好きな子に嫌気がさすなんてありえない。
これからも紅葉を真っ赤にさせることがたくさんあるんだろうなぁと思うと楽しみで仕方が無い。
あれ?これただの変態?まぁなんでもいいや。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤSide end
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