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赤点の恐怖
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あれから3日間のテストが終わり、授業も普通通り入ってくる。普通通りと言ってもしばらくはテスト返しだけれども。
その前に1つ問題が発生した。それは朝のSHRでのこと。
「みんなはここに入学して初めてのテストだったから知らないかもしれないが、この学校はテストの採点も厳しくやってるから思ったより点数が低いことなんてよくある。更に赤点を取ると勉強をしろということで1週間部活、アルバイトは禁止。ちなみにその1週間は宿題がたくさんでるから遊んでる暇なんてないからな。それと、みんなにとっちゃぁ次が重要かもしれん」
先生が少し間を開けるのでみんなが真剣な表情になり唾をごくっと飲んだ。
「赤点を3教科以上取ったら夏休みの宿題は倍になる」
先生がスパッと言い切るとみんなが一斉に「えぇ〜」や「嘘でしょ」などと言って机に突っ伏し出した。
「補習とか追試とかないだけまだましだろー?ほらほら、これが嫌なら今度からはちゃんと勉強しろよ?」
私は赤点とは無縁だろうし特に何も問題点はないけれど、拓麻と芽依ちゃんと遠藤くんよねぇ……。まぁでも3つ以上って言ってたし2教科の余裕はある……はず……。宿題が増えたら私が教える。うん。それくらいの責任は取らなきゃ。
SHRが終わり真っ先にやってきたのは拓麻だった。
「紅葉、まじでやばい。どうしよう。赤点絶対とったよ俺。5教科は教えてもらったし本気でやったけど副教科がほんとにやばい」
「流石に3教科赤点はないでしょうからせいぜい宿題くらいだと思うわよ。宿題増えたら私が教えるから安心して取りなさい」
「うん、全く安心できないけど紅葉が教えてくれるならいいや」
「ええ。私も部活入って結構忙しくなったら放課後とか教えれないけど家にでも来てちょうだい。どうせ芽依ちゃんもいるでしょうし。週末は部活予定表見る限り休みだから家泊まりに来てもいいし。その方が時間に追われなくていいでしょう」
「そうする。ごめん、俺のせいで面倒ごと増えて」
「私が副教科まで教えてなかったのが悪いのよ」
うん、今度からはもっと早くテスト勉強するべきね。
「あのさ、2人とも……なんか赤点取ったような話してるけどまだ取ったわけじゃないからね?」
「それはわかってるわよ」
横から突っ込んできたのはみーくんだった。
「わかってるんだけどね、拓麻の言うことは本当なのよ」
みーくんが苦笑いをして頭上にクエスチョンマークを5個くらい浮かべている。
「例えば、テストで50点取ったと言ったら本当に50点取ってるし、転ぶって言ったら本当に転ぶし」
今までずっとこのようなことがあった。 他には前にいるおばあちゃんが荷物を落とすと言ったら本当に落とした。
「だから今回も当たってるのよ」
「なるほど?」
みーくんはまだきっと理解してない。まぁ普通の人はこんな事言われても理解できないわよね。理解されなくても問題は無いけどこの未来予知的な能力を信じて欲しい。若干矛盾している気はするけどこれは気にしないでおこう。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
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