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CAGE4:あの日の同罪ー倉橋 洋ー36
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「ふぅっ………ハァッ……ハァッ……」
唇を解放すると惚けたように俺を見てくる瞳。
「……立花?」
「ふふ、ふふふ。倉橋さん、大好きです。」
柔らかく朗らかな、全てを包み込むような微笑みに、俺は見惚れた。
「立ーー…立花?」
微笑んだまま立花の瞼がみるみる下がっていくのが分かる。
「も、だめ……んー……」
どうやら体力の限界を迎えたらしい。
事切れたように立花は眠りの世界へと落ちていく。
完全に閉じた瞼にそっと唇を寄せた。
「……ゆっくり休め。」
すやすやと幸せそうな寝顔はまるで子供のようだ。
どっと疲れを感じたが俺までこのまま眠るわけにはいかないと、立花の身体を抱え上げ、浴室まで運ぶ。
どろどろになった身体を洗い流して拭き上げ、ドライヤーまでしてやるも全く起きる気配はせず、綺麗に処理を終えて再びベッドへ横たえる。
俺も眠ろうと自分のベッドへ足を向けたとき、袖口をぐいっと引っ張られ、振り向く。
「ふふふ、捕まえましたよぉ………」
なんて寝言を言いながら俺の袖を掴む間抜けな寝顔。
やれやれとベッドへと腰掛ける。
「……捕まったのはアンタの方だ。」
なんて呟きを立花は知る由もないだろう。
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