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ゲームと現実 …6
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「アルが……アルが悪いんじゃないよ。あの日、逃げたのは……僕の……僕の気持ちの問題であって……アルを、信じてないわけじゃ……」
そう言ったルシエルは、深く体を折り曲げたままで頭を上げてくれないアルフレッドに戸惑った。
こんなアルフレッドはゲームでは見られなかった。
そう思った時、ルシエルは自分の言葉にハッとした。
そう。
アルフレッドを信じていない訳じゃない。
むしろ信じている。
けれど、その心を邪魔してしまうのはゲームがチラついてしまうからなのだ。
それはつまり、ルシエルが気にしているのは"ゲーム"であって、"現実"のアルフレッドではないと言うこと。
そこに、ルシエルの嫉妬心が加わる事で、状況がややこしくなっているのだ。
(あぁ。そうだ。僕はアルを見ているようで、見ていなかったんだ。目の前のアルを見なきゃいけないのに)
ゲーム抜きで考えるなら、ルシエルはアルフレッドを信じる事が正解なのだ。
なぜなら、目の前のアルフレッドにはやましいところは一つもないのだから。
「あぁ……アル、ごめん。僕の方こそ、ごめんなさい」
ルシエルはそう言って、土下座に近い謝罪をした。
突然ルシエルが謝りだしたので、アルフレッドは驚いて顔を上げた。
「ルゥ⁈なぜ、ルゥが謝る?」
「だって……その……」
まさか"ゲームの展開を気にし過ぎちゃって"などとは言えず、ルシエルが黙ると、アルフレッドが何を勘違いしたのか急にルシエルを引き寄せて抱きしめた。
「っ!!……ルゥ。私のことが嫌いになったのか?……嫌だ。別れるなんて、言わないでくれ」
「…………え?」
突然「別れる」なんていう言葉が出てきて、ルシエルは混乱した。
アルフレッドが、痛いくらいにルシエルを抱きしめる。
自分の肩に顔を埋めてぎゅうぎゅうと抱きしめてくるアルフレッドを見て、ルシエルは(自分は何て愛されているんだろう)と、ふと思った。
いつかはアルフレッドはマリエを選ぶのだろうと思っていた。
ゲームがハッピーエンドに成らずにマリエを選ばなくても、いつかは別の女の元へ行くかもしれない、とも。
しかし、そんな事を考えていた自分を殴りたくなった。
目の前のアルフレッドは、こんなにも自分を求めてくれている。
自分が煮え切らない態度を取ったせいで、アルフレッドは見捨てられるとでも思ったのか。
そっとアルフレッドの背に手を回して、ギュッと抱きしめ返す。
「僕がアルのこと嫌う訳ないよ。……逆、だよ。僕が、アルのこと信じられずに……その、捨てられるんじゃないかって思って。だから……だから、ごめんなさい。アルとちゃんと向き合わずに、逃げて、ごめんなさい。……嫌いになんか、ならないよ。別れたいなんて、考えてないよ」
「ル、ウ……」
そのまましばらく抱き合っていた二人は、どちらからともなく体を離した。
アルフレッドが両手でルシエルの頬を包んで、おでこをコツンと合わせた。
「何度でも言うよ。私にはルシエルだけだ。……ルゥ、愛してる」
「ん……僕も、アルだけ。アルが、好き」
ルシエルがそう言うと、アルフレッドがそのまま顔を傾けてルシエルの唇を塞いだ。
チュ、チュ、と音を立てながら、ルシエルの唇を何度も啄ばむ。
合間に「ルゥ、好き」とアルフレッドが呟くと、それに答えるようにルシエルはアルフレッドの首に両手を回した。
そして、キスに答えるようにルシエルもアルフレッドへと唇を押し付けた。
キスは徐々に深いものへと変わる。
お互いの舌を求め、絡ませる。
混ざりあった唾液がルシエルの顎を伝う頃には、ルシエルは床に倒されておりアルフレッドと身体が密着していた。
だからこそ分かる。
お互いの中心が硬さを持って主張していることに。
その熱を擦り合わせるようにアルフレッドが腰を動かすと、ルシエルもそれに答えるように腰を押し付けた。
「ん、あっ……は……」
キスの合間に漏れる声に色が乗る。
「ん……ルゥ」
「んんぅ……ア、ル……あるぅ」
お互い名前を呼び、見つめ合う。
「ルゥのこと、このまま抱きたい。……けど、今日は、時間がないんだ」
「……ん」
残念に思いながらも、ルシエルは納得した。
ただでさえ日々のスケジュールが決められているアルフレッドがこうして突然ルシエルを訪ねたのは、それらの合間である事は想像に難しくない。
すぐに帰らなければならないのだろうとルシエルは思ったが、アルフレッドはルシエルの上から動く様子はない。
それどころか「あぁ」と艶っぽい声を出して、ルシエルを抱きしめた。
そんなアルフレッドを見て、ルシエルはたまらず口を開いた。
「ね?……くちで、する?」
それは、アルフレッドの為というより、ルシエル自身のための言葉だった。
アルのモノが欲しくて、たまらなかったからだ。
しかし、下をほぐす時間がないのは明白。
だからこその提案だった。
その言葉を聞いて、アルフレッドが顔を上げた。
その顔は耳まで真っ赤になっていて、稀に見る情けない顔をしていた。
「〜〜っ!……あぁ、ルゥには敵わないな」
そう言って、アルフレッドが体を起こして、ルシエルを抱き上げた。
軽々とルシエルをベッドまで運んで、その身体を優しく下ろす。
そして自分はルシエルの上に四つん這いになった。
いわゆる、69の体制で。
「一緒に」
その言葉と体制にルシエルが慌てている間に、アルフレッドはルシエルの下履きの前を開け、下着の中からルシエルのモノを取り出した。
「あっ……ひゃ!あ、あんっ」
あっという間にアルフレッドはそれを口に含む。
二、三度シゴいたところで「ルゥも、シて?」とアルフレッドが言った。
「あ、う、うん……っ」
下から押し寄せてくる快感に戸惑いながらも、ルシエルはアルフレッドの下履きに手をかけた。
窮屈そうにアルフレッドのモノが下着を押し上げているのが見える。
そっと下着を下ろすと、はち切れんばかりに膨らんだアルフレッドの中心が飛び出してきた。
それは血管を浮き上がらせ、ヒクヒクと震えて、先端は透明の露が溢れている。
脈打つ竿に手を添えてその露をペロリと舐めとると、アルフレッドがルシエルのモノを含んだまま嬌声を漏らした。
その声をキッカケに、ルシエルはアルフレッドの竿を口いっぱい頬張った。
アルフレッドのモノを好きにできる幸せとアルフレッドからもたらされる快感に、ルシエルは夢中になって目の前の愛しいモノを愛撫した。
二人がイくのに、たいして時間はかからなかった。
その後、アルフレッドの従事が呼びにくるまで、二人はとろけるほどに唇を合わせて愛を囁きあった。
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