アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
Chapter4〜罰ゲームでもいいんじゃない?《秦side》
-
「じゃあ美香チャン、梅酒イッキしちゃおー!」
「ええー!ヤですよぉ〜笑笑」
「王様の命令は絶対だぞ?美香クンよっ!」
「ははあ、仰せのままにぃ〜笑笑」
オレの隣で偉そうに命令するコイツは、オレの高校からの友人である萩本 航(ハギモト コウ)。んで、そのコウの向かいで土下座してるこの女は確か、榊 美香(サカキ ミカ)。
そしてそれをつまらなそうに見るオレの名前は佐伯 秦(サエキ シン)。合コンは大嫌いだが、コウがオレの食事代を払ってくれるという条件で、来てやっている。人数は男女合わせて10人くらい。場所は焼き鳥がメインの居酒屋『うめちらし』。
…が、コウが王様ゲームとかいう下らない遊びを始めたので、頃合いを見て帰ろうと思っている。
「いやあ美香チャン、ノリいいねえ〜!笑笑
…おいっ!シンも盛り上がれよ、お前顔は良いんだからさあ」
「別に好きでこの顔になった訳じゃねえ。つーか、もう帰る。」
スッと立ち上がり部屋を出て行こうとすると
「おいおい、ちょっと待てよ。…実はさ、あの右から2番目のショートの子いるだろ?あの子、菅野 柚葉チャンっていって、お前に気あるみたいなんだよ。で、誘ってくれって頼まれてたんだ。だから、少し話してやれって。」
「無理。オレ興味ねーし。帰りたい。」
「…わかったよ。ただし、つぎのクジ引きで王様になったらな!オレがなったらゲスい命令下してやる!笑笑」
「わーったよ。その勝負、引き受けたっ!」
少し酔ってるせいか、柄にもなく体育会系オーラを出してしまった。
みんながクジを引いていく。残り2本。
「「いっせーのーでっっ!!」」
そしてオレは、、
「イェェーイ!!オレの勝ちぃ!いんや、お前って昔からホント運無いよなあ、シン?」
よし、殺す。絶対殺す。
そんなオレの思いも気に留めずしゃがんだオレを上からニヤニヤと見下すコウ。
「命令、どーしよっかなあー笑笑」
「数字、テキトーに言えよっ」
「いやあ、みんなで話しててね?この際オレとシンの勝負だから、数字とかいらないってなってー
…だから、名指しでいくよっ??☆」
「…は!?いやオレの意k」
「はい!決まった!
柚葉チャンとシンがキスするー!!笑笑」
は、はあああ!?
オレの心の叫びと同時に女子グループから黄色い声が飛んでくる。そして、菅野が間から出てきた。
「「「キース!キース!キース!!」」」
「…あのなぁ!お前ら10代ならまだしも、もう大人だr「あの…私はべつに、してもいいよ?」
うーわ、こういう奴ホント無理。
てかお前がオレとキスする為にコイツら使ってんだろーが。
「あー、うん。でもね、オレこういうゲームとかでそういうことしたく無いからさ…ね?」
女子が一斉にオレを見る。頰を赤らめながら。
うん。やっぱオレの営業スマイルに落ちねー奴はいねーよな。
「えっと、あの「んじゃ、オレもう帰るから。お先に」
菅野を軽く一瞥して、諭吉を置いてからその場を立ち去る。
ーーサク、サク、サク…
雪道を歩きながらさっきの事を思い出す。
あの、ウットリしている目。女はそんな目しかできねーのか。
ヤることしか考えてないだろ…あ、先に言っておくがオレは断じてゲイではない。ゲイは生理的に拒否反応を起こす。
ふと後ろを振り返ると、こっちに向かって走ってくるコウ。
「おおーい!ちょっと待てってー!!」
「何だよ。今更なんかいうのか?」
「いやいや〜、流石に命令無視っていうのもさあ笑笑
…違う命令だったらいいだろ?」
コイツ…面倒くさ。まあ、テキトーに聞いとくか。
ポスッ
袋を投げられた。中身は…
「何だこれ、ゲーム?」
「そ!そのゲームを再来週までにクリアしてくれればいーの」
「そんな簡単な事でいいのか?まあ、やってやるよ。」
「お!いまの返事、ホントだね?あーよかった、絶対お前却下すると思ってたのに」
「ゲームくらいで投げ出さねーよ。そんな「だってそれ、BLだよ?」
!!!!??????
ニヤつきながらコウが近づいてくる。
「そ、お前の大っ嫌いなBL。いやー、柚葉チャンの向かいの男の子がさ、ゲイだったらしくて。で、そのゲーム押し付けられちゃってさあ。
でもオレ、ソッチの趣味ないし?再来週に感想聞かせてって言われちゃってーw」
「笑えねーし。お前あのこと知って…「うん。でもさ、辛いことって逃げてちゃダメじゃん?」
「コウ、お前…オレの事心p「っていうのは嘘で、ふつーにやりたくないからでーす☆」
死ね。 てかさっきから思ってたんだが、コイツ人話してる時に話かぶせ過ぎなんだよ。
「ま、たかがゲームだし?さっさと彼氏?彼女?でも作ってクリアしちゃえよw
じゃーなー!!」
逃げるように走るコウの背中をボーっとしながら見送る。
「マジかよ。」
その日オレは夢の中でトラウマを思い出した。
あれは…そう、世間でいう《地獄》だった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
4 / 16