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「俺の家族は生きてるんだよな?」
一番気になっていた質問をすると、龍は表情一つ変えずに答えた。
「あぁ。お前が死ぬことになるけどな。」
「何で昨日殺さなかったんだよ」
「なんとなく」
適当すぎる返事に呆れた顔をしながら、早紀は続けた。
「じゃあこれからどうすんだ」
「とりあえず外に出すとバレるからお前をこの部屋に監禁する」
ゲーム機を取り出しながら龍は答えた。
「監禁…俺学校行けないのか?」
「そりゃそうだろ」
楽しみだったバスケもできないと思うと悲しいのか、少し俯いて黙り込む。
「まぁ死ぬ前にやりたい事やらせてやってもいいんだけどな」
俯く早紀を見てそう言うと、部屋の隅に置いてあるバスケットボールを投げてやる。
「これ…なんで…」
驚いた顔で龍を見つめると、龍はぼそりと呟くように答えた。
「ターゲットの情報はしっかり把握しておかないと殺し屋は務まらないって言ったろ」
恐怖でいっぱいのはずなのに、本当の家族より何故か温かみを感じる早紀だった。
「そうだ、風呂入るか」
徐に立ち上がると、早紀の手を引いて風呂場へ向かった。
「えっ何で俺も…」
「その傷じゃ1人で洗えないだろ」
「あ、洗えるわ!」
早紀は慌てて龍から逃げ出そうと風呂場を飛び出した。
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