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「龍!!!」
綾瀬は勢いよくその扉を開けた。
「...綾瀬!それに早紀...」
扉が開く音に気づき、全員が綾瀬らの方を見た。
「いいねいいねぇ......全員集合ってかぁ?」
聡は不気味に笑いながら早紀に目をやる。
「殺すつもりだった獲物を生かすなんてお前もとんだ馬鹿になったな、龍」
「勘違いすんな。遅かれ早かれ殺すつもりだ」
龍が聡を殴ろうとしたその時だった。
目にも止まらぬ早さで聡は早紀の背後に回った。
「...!お前!」
綾瀬が切りかかろうとしたが、聡は早紀の首にナイフを突きつけた。
「下手な真似すると早紀ちゃんの頭が吹っ飛ぶぜ」
「...ッ...俺のことはいいから...」
「言い訳ねぇだろ!すぐ助けるからもう少し耐えてろ!」
冬夜がライフルを構え、震える手で狙いを定めた。
「やめろ、1mmでも外せば早紀に当たる。」
冬夜の肩にユウが手を置く。
冬夜は悔しそうにライフルを下ろす。
「龍、どうする...」
冬夜が声をかけても龍は黙ったまま、じっと聡を睨みつけているだけだった。
「手も足も出ないか。所詮はガキだな。お前らに本物の殺しを教えてやるよ」
聡はそう言うと、早紀の首に突きつけたナイフを食い込ませていく。
「うッ...!...ぐぁあッ!!」
じりじりと広がっていく痛みに悲痛の声を漏らしながら早紀は耐えた。
その時だった。
バンッ。
一発の大きな銃声が響き渡った。
同時に聡がその場に倒れた。
「一瞬でも昔のあんたを思い出した俺が馬鹿だったよ。」
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