アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
帰路
-
「…はぁ……」
僕はまた重い足取りで病院から出た。
これからどうしよう。
学校は行けてないし、バイトも無断欠勤してるし。
そろそろお金も貯金を崩さなきゃいけないぐらいになってきた。
先生には迷惑かけたくないし……。
そう考えているうちに、家を通り過ぎ、街へでた。
あたりはもう暗くなり始めて、バーやホテルのネオンがつき始めた。
ただ、フラフラと歩いて歩いて、ネオン街を歩いていることも知らずに
「そこのお兄ちゃん!」
「…」
「お兄ちゃんそこの!青いパーカー来てるお兄ちゃん!」
容姿を言われようやく自分に声をかけられていることに気がついた。
「は、はい??」
「ちょっとさぁ、今さぁうちの店人手不足なんだよねぇ。ちょぉっと、お話してくれるだけでもいいから、ね??
お客さんとお話するだけ。こんな簡単な仕事ないでしょ!」
「……や、僕、結構で…」
「いいから!!いいから!!……今なら2万…だすよぉ?おじちゃん太っ腹だから、お兄ちゃんが頑張ってくれればもっと出しちゃおっかなぁ?」
今お金が危うい自分にとっては悪い話ではなかった。きっと、普通の僕なら断ってたはずなのに、誰かに必要とされたかったし、1人ではずっと悩み続けて狂いそうだ。
「………僕…、やります。」
「本当かいお兄ちゃん!!じゃ、こっち来てや!お仕事の説明するわ!」
そう言われ僕は陽気なおじさんに手を引かれネオンが輝く店へと入っていった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
43 / 69