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はじまり 【唯也side】
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今日から俺も念願の高校生だ。
中学の時は目つきが悪いというだけで友達と呼べる存在は1人もいなかった。
もっと言うと、先生にも怖がられていた。
別に睨んでいるわけではないけれど、目が合うだけで皆逃げてしまう…
現に隣の席の菊知 実守(きくち みもり)というやつもさっきからビクビクしている。
別に取って食いやしねぇのに…
ここは男子校だから目があっただけで泣きそうになる女子もいないと思ったんだけど…
隣を見るとそうでもなかった。
今にでも泣き出しそうな顔でこちらをみている。
とりあえず、挨拶でもすればいいのだろうか…
「よ、よろしくな…?」
あまりに友達がいなかった期間が長かったせいか話しかけ方すら分からなくなっていた。
「ふぁ…!?よ、よろしくね…?」
と隣から返事がかえってきた。
可愛らしい声に思わず笑みがこぼれてしまった。
菊知はへにゃっと笑い返してくれたがとても綺麗な笑顔だった。
何故か胸のあたりがギュッと締め付けられたのは俺の気のせいだろうか…
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