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ご飯【実守side】
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「…ごめん」
見上げるように言ってきた猫山君の表情は申し訳なさそうだった
ペタンとたれた犬耳の幻覚が見えそうなくらいわかりやすく落ち込んでいた
「あ、大丈夫だから…」
若干気まずくなってしまった
悪いことしちゃったかな…
勝手にどきどきして突き飛ばすなんて失礼すぎるよね。。
つい、はぁ…とため息を漏らしてしまった
猫山君は僕のため息と同時に肩を大きく揺らし青い顔でこちらを見てきた
「…そんなに嫌だったか?ごめん」
え…?
ハッ!!まさか、僕のため息の理由を猫山君のことが嫌だったからついたため息だと思ってる!?
「違うの!!
猫山君のことが嫌でついたため息じゃなくてね、その、顔近いと猫山君かっこいいからどきどきしちゃって、いきなり突き飛ばすとか失礼なことしちゃったなぁ…って思って、反省のため息だから!」
慌てて弁解すると猫山君の表情はみるみる明るく、赤くなって周りにお花が飛んでるようなくらいのオーラがでてた
これからは誤解を招くことはしないようにしなくちゃ!
ガチャ
「ただいまぁ、委員長ってば話長いんだよねぇ、
どぉ?進んでる〜?」
碧帰ってきた!!
玄関まで走る
「碧!!おかえりっ」
なんだか変な空気だったので碧の帰りはとても嬉しかった
「ただいま!実守♡♡」
碧はただいまのハグをしてきた
これは僕達にとって当たり前の行為なのだ
「あ、西前。もう帰ってきたのか」
遅れて猫山君も玄関まで来た
「ちょっと、何だよその反応」
碧は僕にハグしたまま猫山君の足を蹴っていた
…結構な力で蹴ってるのに動じない猫山君に少し驚いた
「いや、そのうさ耳のままで委員長とやらに会って大丈夫なのか?色々聞かれたりしなかったか?」
「大丈夫だよ、委員長は優しいし真面目で影口を言うような人じゃないからね」
フッと鼻で笑いながら碧が言っていた
碧がほかの人を褒めるなんてめずらしいなぁ
碧が褒めるならきっと委員長さんはいい人に違いないね!
抱き合っていた腕を離してキッチンへ戻る
「え、全然進んでないじゃん!
何してたの?
スピードアップするよ!?」
そう言えば野菜しか切ってなかった
急いでお肉を切ってチーズをかけてオーブンに入れる
猫山君はその後もあたふたしていてグラタンが出来るまでの待ち時間は一緒にサラダをトッピングした
碧の手際はそれはもう完璧で次々とエビフライやポテトが揚がっていった
ほぼ同時に料理が完成した
次はデザート、僕の番だね、頑張らなくちゃ!!
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