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変わりゆく日常
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いつからだろう、自分で決められなくなったのは。
『 私達の言ったことを守っていれば大丈夫よ。』ずっと
そう言われ続けたから何も考えなくていいのだと思っていた。自分も楽だったし
命令だよ
小さい頃からもそう言われた… そう言われたら従うのが当たり前だから。
だから先生からの命令も聞かないといけないと思っていた
バイトは、そのまま辞めることとなる。先生が電話をして『 今日付けで辞めさせてもらいます 』って電話をしていた。
店長はビックリしていたらしいけど、俺が年齢を誤魔化して働いていたから仕方がない。
後できちんと謝りに行かないと・・・
部屋はここを使うようにと部屋を案内され、それから波瑠の役割は……と先生が考えながら何が出来る?と聞かれた
自分は、簡単な料理は作れたから料理かな…… そう答えたら夕飯を作ってと頼まれた。
「 朝ごはんはお互いの時間があるから、自由にしよう。
それと、これかな。波瑠右手を出して? 」
言われ右手をだす、先生は俺の手に何かを乗せた
「 なくすなよ! 」
そう念を押されたのはカギ・・・
「 せん… 彰さん、これ… 」
「 波瑠のな!お前の帰る場所はここだから 」
それから…… 先生は手際よく話をしながら部屋を片付けしていく。俺はそれを見ていることと、何か聞かれたら答えることしか出来なくてただ立っていた。
「 あっ、それから波瑠、おはようとおやすみと行ってらっしゃい。これは毎日、波瑠から俺に言って!いい? 」
思い出したように言った言葉は挨拶だった。
それも自分から先生に声をかけるのが約束・・・
『 彰さん 』をつけるのは忘れないでね、と後付けされた
約束がたくさん増える…… 自分は出来るのだろうか
俺の静かな日常が変わっていくような気がした。自分も何か変われるのだろうか…… ずっとモヤモヤしていた、自分からは何も出来ないことに。
だからここに居れば変われるかもと考えてみた。先生からもらったカギを握りしめたら、ちょっと楽しいのかもしれないと思い笑みがこぼれた。
その頃先生は、湯船をはってお風呂に入るよう声をかけようとしていたが、波瑠の様子を黙って見ていた
何を考え笑っていたのか、俺のことだろうか?そんな単純な考え方をしたが。
今は、波瑠の笑顔を見れただけで充分なのかもしれないと、そのまま、先生も笑みをうかべてまた浴室へと足を向けた
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