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好き、って、何。
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「ふい~終わった終わった!」
木兎が手を組んで伸びをし、その後腹減ったー!と空に向かって叫んだ。
「あかーしくんよ~敵を仕留めるとこ見てたぜ~?かっこよかったぞ~!」
「いえ、そんな…ありがとうございます。」
木葉は赤葦の頭をガシガシと撫でた。
赤葦京治は、木葉秋紀が好きだ。
そのことがここ最近赤葦自身の中で疑問が生まれていた。
たしかに、自分は木葉のことが好きだ。
それは梟谷メンバーを好きなのと同じ。仲間だからだ。
なのに何故木葉にだけこんなにも「好き」という感情が大きいのだろうか。
この「好き」という気持ちの中にもさまざまな感情が入り混じっている。
それは、愛おしいとかはもちろん、守りたいとか、隣にいたいとか、手に触れたいとか、抱きしめたいとか。
見ているだけで安心するような心地よさもあったり、高揚感もあったり。
自分が、いつの間に、こんな風になっていたのか。
気づいたのは結構……いやかなり後からである。
赤葦はこの「好き」の正体が分からず、頭を抱えていた。
きっと、今まで色々教えてもらったりお世話になったりしたからそのせいで家族愛、仲間愛のようなものの延長線で肥大していったのだ。
しかもそれが変な方向に突っ走って、脳が錯覚を起こしてしまっているんだ。とそう結論付けることにした。
が、この理屈で納得しようとしてもしっくりこなかった。頭が「違う」と拒否するのだ。
そんなにも俺の頭は馬鹿になったのか、と自分自身で呆れていた。
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