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76.(side.神田)(強姦表現注意)
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⚠︎今までの流れでもうご存知かとは思いますが、神田がかなり、非人道的なことをしでかしております……!
相当な胸糞回なので、閲覧ご注意ください。
ーーーーーーー
そしてぼくは、すぐに行動に出た。
その行動が、どんなに人として、非道徳的で。
どんなに、悪魔みたいな行為かは、わかっていた。
わかっていても、とめられなかった。
ぼくは、彼女を呼び出した。
"君にしか、相談できない悩みがあるから、誰にも言わずに来て欲しい"と、そう言って。
心優しくて、やっぱりまっすぐな彼女は、あっさりぼくの言葉を信じて。
「遠慮せずに、なんでも、相談して!私でよければ、力になるから!」
そういって、眩しいほど、綺麗に笑った。
その顔に、罪悪感が湧かなかったといえば、嘘になる。
けれど、それ以上に湧いて来たのは。
………………とどめようがないほどの、嫉妬で。
ぼくには、絶対に真似できないような、どこまでも透明な、笑顔。
この、まっすぐで綺麗な心が、彼の心を掴んだんだって、そう思うと。
憎らしくて、たまらなかった。
くやしくて、しょうがなかった。
だから、あっさりと綺羅をさらっていった、その綺麗な心のせいで、今度は壊れてしまえばいいと思った。
ぼくは、事態を飲み込めず、呆然とする彼女を押さえつけて。
「馬鹿だなぁ、あっさり騙されちゃって。
……ぼくさぁ、ずっと君が嫌いだったんだよね」
そう言って、彼女を、犯した。
彼女は、泣いて、暴れて、抵抗したけれど。
どんなに抵抗されても、やめなかった。
「君も、君たちも、壊れちゃえばいいよ」
2人が、めちゃくちゃに壊れて仕舞えばいいと、ただそう思った。
「…………ねぇ、知ってる?
強姦ってさ、受精率、すごい高いんだよね」
こども、できちゃうかもね?
目の前にあるのは、血の気の引いた、恐怖に引きつる顔。
それを見れば、スッキリするんじゃないかと、そう思っていたのに。
「………………」
最後まで、胸に残ったのは、どこまでも苦い、なにかだけだった。
ボロボロの彼女がでていって、ぼくだけになった、ぼくの部屋。
その薄暗い部屋の中には、まだ、彼女のすすり泣きが響いている、気がした。
『気持ち悪い…………!なんでアンタは、アイツとおんなじ顔してんのよ……!!
アンタのせいで、台無しよ!!!!!』
そんな、いつかの金切り声は、大人になっても、どこか、脳の片隅にこびりついていて。
思い出せないほど、遠い昔。
それに、苦しいと思ったことも、理不尽だと感じたことも、悲しいと思ったことも。
確かにあったはずなのに。
ぼくは、その記憶を利用していた。
本当に、こどもができるかなんて、わからないけれど。
こどもが、できてしまえばいい。
生まれてきたこどもが、自分にそっくりならいい。
そうして、2人も、ぐちゃぐちゃに壊れてしまえばいい。
ぼくのように、くるってしまえばいい。
きっと、彼女は今日のことを、綺羅に言わない。
綺羅が、ぼくと彼女の板挟みになって、苦しむことが、わかっているから。
…………ほんとうに、馬鹿だよね。
"綺羅"は、ぼくと彼女なら、間違いなく彼女をとるのに。
だから、綺羅に言ってしまいさえすれば、きっとあの2人は壊れない。
万が一、ぼくにそっくりなこどもが生まれたとしても、苦しみながら、ぼくを恨みながらも。
ふたりは、正しいかたちで、そのこどもを育んでいくんだろう。
それでもきっと、彼女はそうしない。
望んだわけではないけれど、ここまでの長い付き合いで、そのくらいには、彼女の性格を、理解していた。
だから、こどもさえ生まれてしまえば。
…………あのふたりは、彼女のその優しさゆえに、きっと、こわれてくれる。
あぁ、はやく、こどもが生まれればいい。
そして。
「ぼくだけを、恨んで、ぼくだけを見て」
もう、ありったけの理性をかき集めたところで、2人の幸せを願うことなんて、できなかった。
ぼくにのこされたものは。
"綺羅が欲しい"
この、歪んだ想いだけだ。
上っ面だけは、お綺麗に固められたぼくが、こんなに狂っているなんて、きっと誰も気付いていない。
自分でも、"狂っている"と、そう思うのに。
それでも。
自分の止め方を、ぼくはしらなかった。
とめられ、なかった。
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