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瞬愛 ~episode 1~ (タルとも)
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-タル side-
タル 「さみぃ...」
時刻は21時を過ぎていた。
いつも通り、会社からの帰りの途中。
凍えて悴んだ指先をこすり合わせるようにして温める。
ふと思いついたようにコートのポケットからスマホを取り出し、LINEを開くと...
[とも : タルまだー?寂しいよぉ:(´◦ω◦`):ガクブル]
本当に... かわいいなぁ...
俺がいない間、家事とか色々やってくれてるしなぁ...
自分にも仕事があるだろうにさ...
俺はスマホのキーボードをタップしてともに返事を送る。
[タル : もう少しで電車降りるよー!とも、いつもありがとね!家事とか...]
何か...してあげたいなぁ...
そうだ!ご褒美と言ってはなんだけど...
ともの大好きなドーナツでも買って行こうか!
ふと最寄り駅に到着するというアナウンスが耳に入る。
俺はスマホをポケットにしまうと、電車から降り駅内のドーナツショップでドーナツを買って駅を去った。
あとは自宅へと歩いて帰る。
気のせいかいつもより早足になってしまう。
ドーナツ渡したら浮かぶであろうともの笑顔を見たくてたまらないんだろうな、俺ってw
とものことだから... また夜ご飯、俺を待って食べてないんだろうなぁ...
優しすぎるんだよな全く...w
そこが好きなんだけど!
そんな事を悶々と考えていると、自宅の目の前に着いた。
玄関の戸に手を掛けて開くと...
とも 「タルー!!おっかえり──♪」
目にも止まらぬ速さでともが俺に抱きついてきた。
タル 「わぁ──っ!? た、ただいま!w」
あまりの速さに思わず驚いてしまった...!
タル 「い、いきなりびっくりしたよー!」
とも 「へへっ/// だってもうすぐ帰ってくるなぁって思ったし... あれ?」
ともは何かに気付いたようで俺をじーっと見つめてきた。
とも 「タル... ドーナツ買ってきてくれたの!?」
タル 「やーっぱり気付いたかw そうだよ♪」
とも 「やったー!!ご飯食べたら一緒に食べよう!?」
タル 「あーともったら、またご飯待ってたの?」
俺がそう言うと少しの間、ともは黙ってしまった。
え、俺... 言っちゃいけなかった...かな?
内心、少し焦ってしまった俺にともは小さな声で言った。
とも 「だって... 1人じゃ寂しいもん...」
俯きながらそう言ったともは本当に寂しそうで...
そんな想いをさせてしまってる自分がいることに少し悲しくなった。
タル 「とも... ごめんな?いつも...寂しい想いさせて...」
とも 「いや、いいよ!!タルが...悪いワケじゃないし!」
ともは少し無理をしているように見えた。
とも 「さぁご飯食べよ!?今日はタルの好きなピーマンの肉詰め作ってみたんだぁ♪」
俺の事を想って作ってくれたメニューに嬉しくなった。
作ってる所...見たかったけどまぁそれはしょうがないよね...
タル 「...とも。俺さ明日、仕事休みなんだけど。」
俺がそう言うとともの表情はパァーっと明るくなる。
とも 「俺も空けてあるんだ!!明日!!」
さっきの寂しそうな顔なんて忘れさせてくれるくらいの満面な笑顔があまりにも可愛くて...
俺は咄嗟にともの頬にキスをした。
とも 「タ、タルー!!い、いきなりそんな///」
照れ顔もまた可愛くて...
もう本当に俺の恋人は...!!
帰宅してからまだ10分ちょっと...
なのに俺はこんなにも幸せだった。
To be continued ...
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