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退勤
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「っはぁ~、疲れた
ただいま戻りましたー」
やっぱり、セックスは疲れるなー
この仕事何歳まで続けられるか…
意外と早く辞めたりして
「レンさんお疲れ様でーす」
「おつ~」
てか、マジで三好のこと好きになるかも
男嫌いってところに惹かれた?
そういう人だからこそ自分のものにしたいっていう欲求が生まれるよね
でもなんでそんな奴がデリヘル呼んだんだ?
「オーナー」
オーナーも昔はデリヘルをやっていたらしい
そして、売れっ子
なぜか想像するとゾッとする
「あ?」
「もし、俺がここ辞めるって──」
「おいおい、稼ぎ頭が抜けてくれんなよ~?」
じゃあ、オーナーが働けよ
どうせテクなんて俺より何百倍も上手いんだろうに
「まあ、今のところは」
まだ辞めないけど
オーナーは俺のことをなんでも見透かしたように言う
「なんだその含みのある言い方は」
「別に~
じゃ、お先に失礼しま~す」
コートを羽織り荷物を持って外に出ると室内が暖かすぎたのか外が異常に寒く感じる
今日に限って手袋もマフラーも忘れてきた
こんなときに恋人いたら手とか繋げたのかなーなんて
リア充みたいなこと考えた
「…うぅ寒い」
恋人かぁ…本当ならこんなことしたら駄目だけど三好の家行ってみようかな
神様、仏様、三好様ごめん
先に謝っておく
人づてに三好の家を聞いて辿り着いた三好の家はマンションでいかにも稼いでますっていうような高級なところだった
セキュリティも万全
しばらく待っていると三好が帰ってきた
「あ、さっきの人
なんでオレん家の前にいるんだよ」
三好クン、オレん家って言っているけどまだエントランスだから…
そして心底嫌そうな顔をした
そりゃそうだよね
男嫌いだし、しかも数時間前にヤッた相手だし
「三好優真ってどっかで聞いた名前だから気になってさ」
ずっと気になって多分今日の夜眠れないから解決しようっていう理由でここに来たわけでもない
「…あっそ」
三好は素っ気なく言って鞄から鍵を取り出し玄関を開ける
「なぁ、俺たちどっかで会ってない?」
俺はドアノブを握った三好の手首を掴む
「…っ」
こんなに寒いのに三好の額からは汗が滴っていた
そうか、俺の身近な人か
「守秘義務あるだろ、今日のことは誰にも言うなよ」
まあ、確かに
バラすつもりは毛頭ない
三好は止まっていた手を動かし玄関に入って、家に入れてくれる様子もなくただ一人、寒空の下で突っ立ったまま
今日が終わる
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