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甘くて苦い今日この頃 7kyrt
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もう一つのend。
5のレトさんがうっしーの誘いを断った選択肢です。
「あー今日はいいや」
『そっか。また誘うわ〜』
俺は電話を切る。
本当は少し飲みたい。
けど、俺はお酒は弱いし飲むとうっしーに迷惑をかけてしまうから断った。
帰り路。
やっぱキヨ君は俺の事友達としか見てへんよな。
てか、それが普通か。
俺もう一生幸せになれんのかな。
.....諦めようか。
その時、強い光で照らされた。
まるで、『次は君だよ』というスポットライトのように。
俺は、激しい痛みと頭から生暖かいなにかが流れていくのを感じた。
そして俺は意識を失った。
気がつくと俺は白い天井と白い床、壁。
まるで白い箱に閉じ込められたような場所に寝ていて。
うっしー。ガッチさん。そしてキヨ君等が俺を囲んでいた。
「み...んな...?」
「!?レトさん!!」
俺は不注意の事故にあったらしい。
幸い命は取り留めたけど脳に大きな負担がかかり脳の一部がもう駄目らしい。
俺の余命はあと少し。
そう医者に言われた。
俺はあまり驚かなかった。悲しくもなかった。
だって、自分の体のことは自分が一番分かるやろ?
あと、
もうキヨ君へのこの苦い気持ちともお別れできる。
俺が死ぬまであと少し。
「レトさーん」
「いらっしゃいキヨ君」
俺が事故にあった日からキヨ君は俺の所へ毎日来るようになった。
「レトさん昨日ね___」
キヨ君は道にいた猫のこと。近所の公園で子供たちが遊んでいたこと。新しいゲームの事とか色んなことを話してくれた。
「で、本当面白かった!」
「そっか〜よかっ...」
あれ?声が出えへん。目の前がぼやけてく。
キヨ君、なんでそんなに慌てとるん?
俺はここに.....
俺はいつの間にか意識がなくなっていた。
気がつくと俺は酸素マスクをしていてさっきまで夕方だったのにお昼になっていた。
「レ...トさん?」
キヨ君が横で泣いている。
泣かんといてよ。俺まで悲しくなるやん。
俺はもうあまり動かない手を君の頭にのせ撫でる。
「...レトさん」
「なあにキヨ君」
「俺ね。」
「うん。」
「好きだよ。レトさんのこと。」
「俺も好き。キヨ君のこと、もちろん友達としてね。」
「...レトさん」
「ん?」
「あのね。」
「うん」
「俺...友達としてじゃなくて恋愛として好きだよ。」
「......遅いわ...バカ」
俺はそう言ってキヨ君の手を握りしめる。
笑って頬に少しの涙を垂らしながら。
嗚呼。これでこの苦い気持ちを甘い甘い紅茶とともに飲み込まくていいんだ。
そう思い俺は意識を飲み干した。
end。
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