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夕暮れソングライター 02
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それは、数十分前の出来事。
軽音楽部に入っている俺は、いつもの活動場所の第二音楽室で練習をしていた。
軽音楽部って一言に言ってももうそれはそれは自由な部活で
今現在も第一音楽室で真面目に集団で練習しているであろう吹奏楽部と違って
来たいときに来て楽器練習して、合わせたい奴は合わせて帰っていく。
そんな部活だった。
今日もギターを抱えた俺と、雑談をしに来ただけの先輩達だけが第二音楽室に来ていた。
一人は話しながらベースを練習していたけれど後の四人くらいは雑誌を見てたり雑談に夢中だ。
他にも先輩とか部員がいるけれど決まったバンドグループはあまりなくて、気分で個人個人でやってる部活だったから来たり来なかったり。
来てたとしてもこんな感じに話してるだけって人も多い。
俺は窓辺の机の上に座ってギターを抱えて楽譜を見ながら練習をしていた。
大体弾ける譜面だったけれど一カ所何だかうまく行かない所があって何度も繰り返し弾いていた。
んー。
なかなか、上手く行かない。
「こころー。俺らそろそろ帰るなー?」
「戸締まりよろしくー」
その声にふと顔をあげると先輩達が教室の入り口付近で片手を上げていた。
「はーい。お疲れさんしたー」
何もしていないのにお疲れも何もないか、なんて思いつつそんな事を言って片手を上げ返した。
教室に一人っきりになった。
教室に一人になると何故か得した気分になるのは何でだろうな、なんて小さな笑みが零れてしまう。
ふと教室内を見渡すと先程先輩達が座っていた場所に一冊の雑誌が置かれていた。
忘れ物かな。
ギターを置いてその場に寄っていって、その表紙に一瞬息を飲んでしまった。
裸の女の人が、淫らに寝転がっている表紙だ。
…………ん?
「これ、エロ本?」
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