アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
109
-
結人side
「なぁ、北島。
お前と、星野だったか?
お前ら二人、これからどうするつもりなんだ?
その、なんだ。
お前らがよければ、如月組に入るか?」
何、言ってるんだ?
この人は、バカなのか……
俺は、隼と喋っている如月さんを見た。
いや、バカなんじゃない。
この人は、如月さんは、冷酷非道と言われているけど、凄く優しい人なんだ。
俺は、この人に使えたい。
でも、俺にそんな資格はない。
だから………
「如月さん。
お誘いは、嬉しいですが。
お断りさせて、いただきます。」
「なぜだ。」
「俺は、本来死んでる身です。
自分の組を裏切りましたから。
俺は、そんな事をしてもらう資格はありません。」
俺が言うと、如月さんは俺を見た。
そして、ため息をついて言った。
「なら、言い方を変えよう。
北島、お前俺の組に入れ。
お前は、真白をさらったんだ。
その、罪滅ぼしとして入れ。」
「罪滅ぼし……」
この人は、本当に優しい。
この人の為に俺は、尽くそう。
多分、雅に言っても喜んで入るって言うだろう。
俺は、この人に尽くす………
「分かりました。
俺は、この組に入ります。
罪滅ぼしをするために。
如月組若頭、如月時雨さんに尽くします。」
そう言って俺は、如月さんに頭を深く下げた。
すると、如月さんは言った。
「そうか。
ならお前は、俺の側近として使えろ。
それから、今の家を解約して暫く杉村と一緒に住め。」
「へ?」
「は?」
俺と隼は、変な声を出した。
この人は、本当に凄いことを言う。
隼と住むか案外いいかもしれないな。
俺が思っていると、隼と如月さんは言い合いをしていた。
「ふざけんな時雨。」
「何も、ふざけてないが。」
「無理だ。
俺は、一緒に住めない。」
「何でだよ。
何か、理由があんのかよ。
下の名前で呼びあうほどだから、仲がいいんだろ。
お前の家、余ってる部屋あるだろう。
なら、良いじゃないか。」
「そういう問題じゃねえよ。
とりあえず、無理だ。」
「はぁ。
お前の意見は無視だ。
なら、北島に聞く。
北島は、杉村と一緒に住むのは嫌か?」
隼は、凄く機嫌が悪そうだった。
俺って、そんなに隼から嫌われてるのか?
まぁでも、また隼と昔みたいになりたいな………
俺は。
「俺は、どちらでも大丈夫です。」
「なら、決まりだな。
今日は、本家に泊っていけ。
もう、休め。
部屋は、藤堂案内してやれ。
案内したら、戻ってこいよ。」
「分かりました。」
如月さんが、言うと藤堂さんがこっちと言ったので、俺はついていった。
部屋を出ると、藤堂さんが急に謝ってきた。
「すみません。」
「えっ!
な、何がですか?」
「俺。
我を忘れてしまって、不甲斐ない所を見せてしまいましたから。
その。」
「大丈夫です。
それに、そのおかげで助かったようなものですし。」
「そうですか。
良かったです。
あっ、そこの部屋です。」
藤堂さんが指差した所を見るとドアが合った。
俺は、藤堂さんにお礼を言ってから部屋に入った。
「広い。」
流石だ。
本当に広くて綺麗だった。
俺は、すぐさまベットに寝転がった。
そして、何を考えるでもなく眠りについた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
109 / 268