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2ー31
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運動場では、生徒達が運動をしている。
今は授業中。
俺は、屋上で一人地面に寝転びながら空を見上げていた。
眠りにつこうとしていると、一人の女が話しかけてくる。
「あっ、時雨やっと見つけた。」
「なんだよ、美由紀か。」
一条美由紀。
黒髪の綺麗な顔立ちをしている。
学校で1番を名乗っていい美人だ。
そして、こいつは俺の彼女。
夏から付き合っていて。
今は9月の中頃。
2ヶ月付き合ってることになる。
美由紀は、俺の横に腰を下ろすと欠伸をしていた。
「はぁ〜。眠い……」
「寝ろよ。
俺が、ここで見といてやるよ。」
「寝るわけ、ないでしょ。
私、真面目だもの。」
「真面目は、授業サボらねぇよ。」
「うっ、それは…………
だって、時雨に会いたかったんだもん。
私、時雨の横が一番落ち着くから。」
「そうか。」
俺もこいつの横は落ち着く。
美由紀は、他の女と違って俺に何も求めてこない。
例えば、金、性行為。
美由紀は、いつも俺の横にいるだけでいいって言う。
俺は、そんなこいつの性格が好きだ。
俺は、体を起こして美由紀の横に座り直した。
「ねぇ、時雨。
今日、私の家来る?
勇貴が会いたがってるわよ。」
「勇貴。
あのガキか。
別にいいぞ。
ついでに、晩御飯作ってくれるんだったらな。」
「フフッ、お安い御用よ。
勇貴も喜ぶは、ありがとう時雨。」
一条勇貴イチジョウユウキは、美由紀の弟だ。
美由紀の父はもういなくて、母親はずっと働いてるらしい。
だから、美由紀が弟の面倒をずっとみている。
俺も、1回会ったことがあって、その時になぜか懐かれた。
暫く2人で、まったりしていると急に名前を呼ばれた。
俺は、嫌な予感がする。
こういう、美由紀の時はだいたい説教が始まるからだ。
「時雨。
ちょっと、聞いてくれるかしら。」
「なんだよ。」
「酒も、煙草も、喧嘩も別に私は止めないわ。
貴方の勝手だもの。
でもね、なんで杉村くんに迷惑かけてるの?
人様に迷惑はかけちゃダメでしょう。
いつも、いつも杉村くんに迷惑をかけて、少しは抑えようって思わないのかしら。
杉村くんが、可哀想よ。」
「……だって、喧嘩を売ってきたのは相手からで。」
「そんなの、関係あるわけないでしょう。
少しは、手加減なさい。
半殺しまでやる必要があるかしら。
貴方を止められるのは、杉村くんだけよ。
少しは、杉村くんの気持ちを考えてあげて。
前の喧嘩だって、杉村くんが止めに入ってなかったら、貴方刑務所の中に入ってたわよ。
だから、もう少し手加減して、杉村くんにできるだけ迷惑をかけないようにして。
出来るわよね、時雨?」
「はい。」
俺は、こいつのこの説教が嫌いだ。
いつも、隼の肩を持つ。
俺は、口だけのやつが嫌いなんだからしかねぇだろ。
俺は、心の中で呟いた。
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