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⑤
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連れて行ってもらったファミリーレストランでの食事を済ませた二人はとぼとぼ歩いていた。檜山は自転車を引いている。
終始無言のまま、高遠の住むマンションに着いた。
「今日はありがとうございました。……じゃあ」
高遠はぺこりと頭を下げると背を向けて歩き出した。
「あ、高遠せんせ……っ」
檜山は高遠の腕を握った。
どうしたのだろう。何かを秘めた瞳は何処と無く煌めいて震えていた。
「え……なんですか」
「今日……楽しかったです。また、行きましょ」
そう言って微笑んだ檜山の顔は驚くほど男前に見えた。
なんだろう、ドキドキする――
今まで感じたことのない胸の締め付け。ざわめき。熱さ。
わからない。
今自分は何を感じているんだろう。
一体。
「高遠先生……?」
――どんな顔をしているんだろう。
高遠の頬はほんのり色付いて、どこか色気を感じさせた。
「檜山先生……なんか、僕、熱い……」
「な、何……高遠先生……?」
檜山はどぎまぎして高遠の身体を支える。
高遠はそんな檜山の首に両手を回した。
「檜山せんせ……ッ、あかん……熱くてぇ……ッ」
「は、え、ちょっと、ま、まだオレそんな、準備出来てへんって……高遠先生っ」
そう言いつつも檜山は高遠の腰に手を回して自らの方に引き寄せた。
もう一方の手で高遠の頬を包む。
「あっ……気持ちぃ……」
冷えた手が火照った顔に心地良い。高遠はその手に頬を擦り寄せた。
なんだろう、本当に。
こんなにも身体が熱くなるなんて。
一体。一体何が……――
おかしい。頭が痛い。
「はぁ……ッ、た、高遠せんせ……」
檜山はすっかり興奮しきっていて、自らの固くなったそれをズボン越しに高遠に擦り付けた。
「あっ、あ、ひ……やま、せんせ……」
気持ちいい。
熱が一気に下半身に集中していく。
「あぁっ……ああああああ……ッ――」
一体何がこんなに……――
その瞬間、高遠の意識は遠退いた。力無く檜山にもたれ掛かる。
最後に覚えているのは、どろどろした気持ち悪い感覚だった。
「え……え!? 高遠せんせー!?」
檜山は倒れた高遠を揺さぶることしか出来なかった。
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